追跡者・野口正悟(2)
文字数 848文字
1つ目は女。
2つ目は素性や経歴も良く判らない
3つ目は2次団体・3次団体の組長の7割以上を「河童」系が占める青龍敬神会の中で別系統の異能力者。
4つ目は平均五〇代後半の青龍敬神会の「直参」の中で、まだ四〇代半ば。
その「四重苦」を持ちながら、
しかも、年1回行なわれる副会長を除く本家直参二一名の「成績査定」では8年連続で上位三分の一……通称「神
マミさんの組の主な
その外見は……身長一八〇㎝近くで体重一二〇㎏以上である事を除けば、どこにでもいる温厚そうなおばちゃんだ。
ただし、人間形態でも、おそろしく身軽な動きが出来て、スタミナも無茶苦茶だ……。
そして……
この話を聞いたら「何か変だ?」と思う奴も居るだろうが、本当に、体重一二〇㎏以上のおばちゃん(変身してたけど)が軽々と飛び上がり(ジャンプした時の反動でコンクリの床にヒビが入ったらしいけど)、身長2m近い大男の頭に「廻し蹴り」ならぬ「空中大回転・モフモフ尻尾で撫で撫で」をやったのだ。
つまり、昨日まで俺達がマミさんの会社から請け負ってたイベントの舞台設営の現場から間違って持ち帰っちまったアレを……アレを……。
あ……アレは……葛城のおっちゃんが乗ってる車ん中じゃね〜かぁ〜ッ‼
殺す殺す殺す殺す。
見付け次第、殺してやる、あのボンクラ中年魔法使いがぁ〜ッ‼
逃げやがった理由が何であれ、殺してやる‼
あいつを殺したら地球が滅ぶとしても、殺してやる‼
あの野郎、ウチの組員全員の命を危険に晒してんのが判んね〜のかッ?
うがががああああ〜ッ‼