第1話

文字数 955文字

起 
主人公・花井ののは好奇心旺盛。趣味は漫画を読むこと。
ののの父親は漫画家で母親は会社づとめ。2人とも仕事が忙しくて週末もののと一緒にでかけたりしない。それに対してののはおこっている。
夏休みに入り何日かたったころ、1人で行く宛もなく散歩していた時、魔法使い、戦士、勇者、勇者のなにかわからないペットのようなものが街の住人の目を引いていた。よく見るとそれぞれの服も見覚えがあるような気がしたのだった。そう、この勇者一行に扮したコスプレイヤーはのののお父さんの漫画のキャラたちだった。そしてこの勇者たちはコスプレイヤーではなく漫画から出てきてしまった本物の勇者たちだったのだ。


一行を街にそのままにしておいたら、大騒ぎになって大変な事になりそうだったので、ののはいったん勇者たちを家に連れていくことにした。家に連れて帰るとお父さんはすごくびっくりする。そして母も巻き込み、家族全員一丸となって勇者一行が漫画の世界に戻れるようにする一大プロジェクトがはじまった。
キャラを描いたお父さんでも戻す方法がわからない。勇者たちに聞いてもわからないそうだ。漫画の中に戻す方法がわかるまで家に滞在させることにする。服装が現代では完全におかしいので一緒に洋服やに買物にも行く。
勇者たちが漫画から出てきてからは、お父さんはどうしても勇者の漫画が描けないことがわかった。家族で何度も漫画を読み返したり、お父さんがモデルにした景色があるところに行ったり、夏休みをかけて勇者を漫画に戻す方法を考える。


お父さんが描くのを途中でやめていた漫画のシーン、勇者たちがボートに乗り、湖の向こうにある魔王を倒しに行くというシーンにそっくりな場所をインターネットで見つけたのの。そこに行けば戻れる可能性があるかもしれないとののが提案した。
今までとは違い、遠いところにあるので、勇者一行と家族の旅が始まった。道中きれいな景色を見たり、楽しいことがたくさんあった。とうとう湖につき、勇者と別れることになる。勇者はボートに乗り、ついに漫画の世界に戻っていった。


今回のハプニングのおかげで変わったことが会った、それは家族の仲が縮まったこと。
夏休みはあと少しになってしまったが、また家族で旅に出かけるのだった。
これは勇者たちがくれた夏休みのプレゼントだった。
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