第1話

文字数 1,254文字

起)私、相田美愛(そうだ みあ)は国立夢乃宮学園小学校に通っている五年生だ!今日から六年生になる。 夢乃宮には日本全国から抜きんでた才能を持つ人たちが集まる。私みたいな陰キャで何のとりえもない人が来ることは本当に珍しい。私だってハリウッド女優のお母さんが勝手に申し込まなければこんな学校来ることは無かった。でも

受かってしまった!入学(夢乃宮は五年生から)して才能がないことが皆に知れ渡ってしまうと「親の七光り」と言われるようになってしまった…。
 そんな私は今日、六年生になる。クラス替えの表には『相田美愛 O組』の文字が。え、O!?
O組は別名”落ちこぼれ組”と呼ばれていて、人数はたったの5人。そこに落ちたら最後、帰ってこれないと噂されているよくわからないクラスだ。

承)O組には(当たり前だが)四人のクラスメイトがいた。
雨宮凛(あめみやりん)は大きな眼鏡をかけている私と同じ陰キャの部類。確か小説が書けて全国コンクールで何度も受賞している。
姫路彩香(ひめじあやか)はとっても可愛い陽キャの女子。スタイルも良くて全身からキラキラオーラが醸し出されている。結構性格は悪いと聞いたことがある。
緑川翔(みどりかわしょう)は背が低い可愛い系の男子。理数科目が抜きんでている。
天宮龍仁(あまみやりゅうじ)はアイドルグループのリーダーで毒舌。
あれ?全然落ちこぼれじゃないじゃん!

転)集まった五人に担任の清水先生はこう言った。「演劇のコンクールで優勝しなければO組にもいられなくなるぞ」。来月の中旬に行われる、年に一度の演劇コンクール。去年はバタバタしていて全く覚えていない。これで優勝できなければO組にいられない=退学ってこと!?
 早速演劇(白雪姫)の練習を始めたけど全然まとまらない!凛ちゃんは大きな声が出ないし、彩香ちゃんはそんな凛ちゃんに文句ばかり言っている。緑川君は意外と練習しているけどなかなか動きが声と合わない。天宮君はアイドルってこともあって上手だけど毒舌すぎて皆の心を折っている。どうするの!?

一週間たってもなかなかうまくいかないO組に去年のクラスメイト、笹波明日香(ささなみあすか)が文句を言ってくるし、彩香ちゃんは天宮君に猛アタックしてるし、どうしよう…。

結)なんとなく演劇はできるようになって本番当日を迎えた我らO組。でも凛ちゃんが緊張しちゃってリハーサルができない。彩香ちゃんが過去一機嫌悪いしなぜか最悪の状態。

他クラスからの嫌がらせで着る物が破れたり、化粧ポーチが隠されたり。そんなこともあったけど本番が始まった。順調に進んでいたのに照明が消灯!みんなパニックで大騒ぎ。
私はマイクを取って練習ではできなかった信じられないほどの演技をした。


演劇は大成功。みんなからの目線も変わった。中学二年生の先輩、(あきら)先輩に会うとあることを言われる。「O組は落ちこぼれのOじゃないんだよ。一番成長が見込めるからそのクラスになったんだ」。このことで自信がついた私はO組で成長していく。
お母さんの才能は受け継がれたんだ!

演劇の他にも様々な(成長するための)困難を乗り越えていくO組。私はどんどんレベルアップしていく!!
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