人には好みというものが

文字数 597文字

 俺は高校3年生、今日はバレンタインデー。
そんな事どうでも良い。
 うちの家は古風だ、私も古風だ。
そのせいか何なのか?甘い物が大嫌いだ。
だからチョコなど興味が無い。

 私は高校では茶道部に入っている。
日頃お茶しか飲まないし、部活では茶菓子にも手をつけない。
 最近は、ペットボトルに入ったお茶も充実しているので、私の高校ライフに死角はない。
 そんな私が登校しようと玄関を出ると、隣に住む所謂、幼馴染みが私の登校を待ち構えていた。

「鯛君、チョコレート。今日はバレンタインデーだから・・・」

 私は渋い顔をした。
私は甘い物が大嫌いだ!
こいつは昔から知っているだろうに。
 最近、色気づいて俺のこと好きだとか、何だとか言いよって来たが。
 それとこれとは別だ。何故チョコレートなのだ。私は不愉快になり。

「俺は甘い物が嫌いなのは知っているだろう。
コーヒーも飲まない、古風な男だと言うことを」

と言ってやった。すると和美は(隣の同級生幼馴染みの名前だ)

「中を見て・・・」

とニッコリ笑った。
 良かった、朝から泣かれたら、どうしようかと思った。強く言い過ぎた。
 ホッとして、私は可愛くラッピングされた包を開いた。

 すると!なんと!中には?!
抹茶入りチョコが入っていた。

ニコニコと良いでしょ?
と笑いかける和美に。
 そう言うことでは無いのだが・・・。
と思ってしまった。

 和美は天然だ・・・。

抹茶入りのチョコも甘い!!

おしまい。
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