ジェラシーごっこ
文字数 1,757文字
──────誰かを好きになり過ぎて、弱虫で勇気がなく伝えられない想いやジェラシーによって、苦しくなってきて、そのうちにその人のことを嫌いな気持ちが出てきて、でもやっぱり大好きで、、でももういっそうのこと、さようならした方が楽になるんじゃないかって。そんな気持ちになったことある?──────
(なにしてるのかな。)
実綾子は、寝つけずに、横にたわりながら、携帯の画面をにらみつけていた。
『西澤邦明 』携帯の画面に出ていた4文字が
スリープモードになって、実綾子の目の前から消える
実綾子が、画面をタッチすると、またその四文字が現れる
実綾子「まだ 未読か...」
「元気ですか?」と昼間送ったメールの返信を一日待ったが来ず、夜9時が過ぎた今も、既読にならず、いつもなら、既読になって返事くるのに、、、。 返信はまたでいいから、せめて、既読にならないかなと、思う実綾子。
「あーぁ。 Netflixでもみよっかなぁ」
ここ数ヶ月、メールのやり取りしてたけど、ここ数日前から、連絡来なくなって
実綾子は、西澤さんが、忙しいのかと思っていたが、風の噂で、ほかの女の子と仲良くしてるよって、耳に入ってきて、
少しだけ本当にさよならなの?と思うようになってきた。変な汗が出る。
でも仕方ない。西澤さんはとっても素敵な人だから。
「なんでやねん」
つぶやいた。
実綾子は思った。関西出身ではないが、この言葉が今の心境にぴったりで、使いたくなった。
────────────
「京香さん、
陶芸仲間が俺に会いたいって言うから
今日はごめん、会えなくなっちゃったよ」
「でも、前からこの日は、私と会うって約束してたじゃない、、、 」
「ごめんね、また近いうちに」
「わかったわ、克彦さん。約束よ。」
京香 ( まただ。約束なんて、契約書を書く訳でもないから、口約束なんて、、期待しない方がいい。あー、今日は暇になっちゃったな、、もっちゃんの所に連絡してみよっと)
────────────
──────
──────誰かを好きになり過ぎて、弱虫で勇気がなく伝えられない想いやジェラシーによって、苦しくなってきて、そのうちにその人のことを嫌いな気持ちが出てきて、でもやっぱり大好きで、、でももういっそうのこと、さようならした方が楽になるんじゃないかって。そんな気持ちになったことある?──────
誰しも、1度は、そんな苦しい恋愛をするのかもしれない。
しかし、『ジェラシーごっこ』をする人もいるかしら。上に述べた気持ちをわざと作り出して、
一人でときめいたり、切ない気持ちにわざとなってみたりして、、。
でも、本当は初めから、ひとりぼっちだから。人なんか誰も愛せなくて、愛さなくて、だから嫌いになることもなくて、いっそうのことサヨナラしてしまおうなんて気持ちなんかにも ならない。
初めから、ずっと、ひとりだから。
わざとそんなジェラシーの気持ちを心の中に作り出し、キュンとときめいたり、チクリと胸を痛めたり、恋愛のやり取りを楽しむ。
『ジェラシーごっこ』
きみはやったことある?
気づいてないけど、 きみも、自然とやってるかもよ。ごっこ遊びを。
ごっこ遊びをしてるうちに、
本当の絆が、生まれることが、稀にあって、もしもその時が来たなら、キュッと捕まえるのよ。
それ以外の多くのものは
すべて
装飾された簡易的な嘘ものだから。
────────────
──────
「実綾子ちゃん、おひさ~、げんき?」
実綾子の携帯の画面が、明るくなって、文字が浮び上がる。 毛布の中に潜っていた実綾子が 笑顔になる。
──────
────────────
克彦「京香さん、これ、この前、自分が焼いたコーヒーカップ。良かったら、貰って欲しい。」
京香「まぁ、ちょうど家のコーヒーカップ、一昨日、欠けちゃったから、つかってあげてもいいわよ」
克彦の優しさを正面から受け入れられず
上から目線で、つい答えてしまう京香
京香が、克彦からコーヒーカップを受け取ると大事そうに、胸に抱えた。
────────────
くっついて、くっついて、ちょっと離れて、
またくっついて、
そんなことしてるうちに
季節が変わって、
時が流れて、
それを繰り返して、
そして 気がつくと
いつも 大事な人が そばにいる
[完]
ねぇ、君、私と生涯ずっと、
ジェラシーごっこしよ?(笑)
(なにしてるのかな。)
実綾子は、寝つけずに、横にたわりながら、携帯の画面をにらみつけていた。
『西澤邦明 』携帯の画面に出ていた4文字が
スリープモードになって、実綾子の目の前から消える
実綾子が、画面をタッチすると、またその四文字が現れる
実綾子「まだ 未読か...」
「元気ですか?」と昼間送ったメールの返信を一日待ったが来ず、夜9時が過ぎた今も、既読にならず、いつもなら、既読になって返事くるのに、、、。 返信はまたでいいから、せめて、既読にならないかなと、思う実綾子。
「あーぁ。 Netflixでもみよっかなぁ」
ここ数ヶ月、メールのやり取りしてたけど、ここ数日前から、連絡来なくなって
実綾子は、西澤さんが、忙しいのかと思っていたが、風の噂で、ほかの女の子と仲良くしてるよって、耳に入ってきて、
少しだけ本当にさよならなの?と思うようになってきた。変な汗が出る。
でも仕方ない。西澤さんはとっても素敵な人だから。
「なんでやねん」
つぶやいた。
実綾子は思った。関西出身ではないが、この言葉が今の心境にぴったりで、使いたくなった。
────────────
「京香さん、
陶芸仲間が俺に会いたいって言うから
今日はごめん、会えなくなっちゃったよ」
「でも、前からこの日は、私と会うって約束してたじゃない、、、 」
「ごめんね、また近いうちに」
「わかったわ、克彦さん。約束よ。」
京香 ( まただ。約束なんて、契約書を書く訳でもないから、口約束なんて、、期待しない方がいい。あー、今日は暇になっちゃったな、、もっちゃんの所に連絡してみよっと)
────────────
──────
──────誰かを好きになり過ぎて、弱虫で勇気がなく伝えられない想いやジェラシーによって、苦しくなってきて、そのうちにその人のことを嫌いな気持ちが出てきて、でもやっぱり大好きで、、でももういっそうのこと、さようならした方が楽になるんじゃないかって。そんな気持ちになったことある?──────
誰しも、1度は、そんな苦しい恋愛をするのかもしれない。
しかし、『ジェラシーごっこ』をする人もいるかしら。上に述べた気持ちをわざと作り出して、
一人でときめいたり、切ない気持ちにわざとなってみたりして、、。
でも、本当は初めから、ひとりぼっちだから。人なんか誰も愛せなくて、愛さなくて、だから嫌いになることもなくて、いっそうのことサヨナラしてしまおうなんて気持ちなんかにも ならない。
初めから、ずっと、ひとりだから。
わざとそんなジェラシーの気持ちを心の中に作り出し、キュンとときめいたり、チクリと胸を痛めたり、恋愛のやり取りを楽しむ。
『ジェラシーごっこ』
きみはやったことある?
気づいてないけど、 きみも、自然とやってるかもよ。ごっこ遊びを。
ごっこ遊びをしてるうちに、
本当の絆が、生まれることが、稀にあって、もしもその時が来たなら、キュッと捕まえるのよ。
それ以外の多くのものは
すべて
装飾された簡易的な嘘ものだから。
────────────
──────
「実綾子ちゃん、おひさ~、げんき?」
実綾子の携帯の画面が、明るくなって、文字が浮び上がる。 毛布の中に潜っていた実綾子が 笑顔になる。
──────
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克彦「京香さん、これ、この前、自分が焼いたコーヒーカップ。良かったら、貰って欲しい。」
京香「まぁ、ちょうど家のコーヒーカップ、一昨日、欠けちゃったから、つかってあげてもいいわよ」
克彦の優しさを正面から受け入れられず
上から目線で、つい答えてしまう京香
京香が、克彦からコーヒーカップを受け取ると大事そうに、胸に抱えた。
────────────
くっついて、くっついて、ちょっと離れて、
またくっついて、
そんなことしてるうちに
季節が変わって、
時が流れて、
それを繰り返して、
そして 気がつくと
いつも 大事な人が そばにいる
[完]
ねぇ、君、私と生涯ずっと、
ジェラシーごっこしよ?(笑)