プロット

文字数 1,034文字

(起)
寮生活に憧れていた由衣は、念願かなって全寮制の華咲学園に入学が決まる。しかし学校生活は厳しい上下関係と規則ばかりで地獄のような生活だった。寮の中で権力を振るうのはフラワークイーンと呼ばれる寮長。そして優遇されるのは生徒会役員、そして校内のタイトル保持者だ。フラワークイーンを務めるのは高校二年生と決まっており、中一の由衣が目指せるのは生徒会役員かタイトル保持者。由衣は生徒会入りを志願するが断られてしまう。

(承)
由衣は昔近所に住んでいた佐野楓(中三)に再会する。佐野楓はタイトル保持者でフラワークイン候補として名を馳せていた。楓は学園で快適に過ごすためにはタイトル保持を目指すようにアドバイスし、自身の所属する四季会に誘ってくれる。四季会とは学問系のタイトル獲得を目指す同好会だった。しかし由衣の成績では学問系タイトルは難しい。四季会に入れるレベルでもない。楓は友人の後藤史郎(中三)が会長を務める智天会を勧めてくれた。

(転)
智天会とはバックギャモンのタイトルを目指すマイナーな同好会だった。バックギャモンの存在すら知らなかった由衣だが、ルールを覚えてなんとか大会に出れるまでになる。しかし校内の大会で優勝し、さらには理事長に勝たないとバックギャモンのタイトルは獲れない。由衣は二回戦で敗退する。現タイトルホルダーの史郎が負け、生徒会役員の田畑啓(中一)が理事長と戦う。理事長が勝利しバックギャモンのタイトルは誰も獲得出来ぬまま終わった。生徒会は校内のタイトルを全て役員で抑え、生徒会の権力を増大させようとしている。

(結)
ちょうどその頃、夏休み前の試験が行われた。楓はタイトルを守ったものの、四季会のメンバーが持っていたタイトルのほとんどは生徒会に奪われていた。権力を強める生徒会は、タイトル獲得を目指す同好会の解散を宣言する。そんな折、由衣に川柳が県の文学賞で受賞したと連絡が来る。その知らせをたまたま目にした理事長が由衣をお茶会に招待してくれる。由衣は楓と二人で理事長に生徒会の横暴を訴える。理事長は事件性がない限り介入は出来ないという。由衣は理事長にバックギャモンの勝負を持ち掛ける。勝ったら新しいタイトルを作ることを条件にして。見事に由衣は勝利し、競技かるたのタイトルを作る事に成功する。楓は競技かるたが特技だった。まずは楓を確実にフラワークインにすることが、学校のためになると由衣は考えたのだった。由衣のフラワークイーンへの道のりは、はじまったばかり。

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