第9話

文字数 187文字

「麻友、麻友、ごめん、麻友」

薄っすら瞼を開くと夏美が泣きながら謝っていた。
お姉さん座りをした夏美の太股を枕に私は夏美を見上げている。

「泣かないで夏美」

私がそう言うと夏美の目からは大粒の涙がハラハラとこぼれ、私に涙が降り注ぐ。

「うわーん。麻友、ごめん。嫌いにならないで」

しゃくりを上げながら夏美が謝る。

「泣かないで夏美」

「だって、織田に麻友が取られると思ったから…。うわーん」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み