終わりの始まり

文字数 999文字

宇宙の法律では一つの惑星は五人の神によって管理されることとなっている。
これは神の気まぐれで惑星とそこに棲まう生物が虐げられのを防ぐためである。

 そして今、ある惑星ではウイルスの繁栄によって生物の活動が妨げられている問題をどうするか目下検討中であった。
 なぜならここでの対応によって今後彼らの惑星が存在できるかどうか変わるからである。


「だから私言ったじゃない、ウイルスが栄える前に叩かなければ大変なことになるって」

「忘れたのか大地の神よ、我々は貴様の案に同意し前ウイルスの滅殺を提案したが貴様が大陸を切り離して拡散を抑えると聞かんから今の状態になったにではないか」

「なんですって? 自然の神はこのウイルスが他の生物に害を与える前に全て殺せばよかったって言うの? そんな非神道的なことが許されるわけないじゃない? 他の神から袋叩きにされるわ」


「やめよーぜお二人さん今ここで過ぎ去ったことを言い合っても埒があかんよ」

「おーおー神々の神は仲介までご立派だ」

「なんだよ? 科学の神は俺に文句があるのか?」

「大いにあるね、神様はウイルスを分断するためにウイルスに異なった信仰を与えると言った。その結果はどうなった? 信仰が争いを呼び他の生物にまで悪い影響が及んだじゃないか」

「それは不可抗力だ……」

「不可抗力?」

「そもそも科学の神は俺に文句を言う前に自らの行いを恥じろよ、奴らに力を与えると言って俺たちの星を汚しただけじゃないか?」

「あれば完全に自然の神が悪い」

「口を慎めクソガキが、私は自然の力で惑星を浄化しようとしただけだ、力ある生物はあのくらいでは滅びんからな」

「だからってゴミ箱をひっくり返すやつがあるかよ、あれがなきゃまだ綺麗なままだったぞ」

「四人とも荒れてるね〜、けどあればみんなのせいじゃん?」

「黙れ、お前があんなものデザインしなければ今頃どれだけ栄えていたかわかっているのか?」

「お〜怖っ、あのウイルス以外もちゃんとデザインしたんだけどな〜」

「もういい、決を取るぞ」
「今後千年、万年と我等の愛すべき星を守るために神の力を持って人類の殲滅を行う事とする。異議のあるものはいるか?」

「「「「「…………」」」」

「沈黙により人類殲滅の議案は可決されたものする、各々早急に殲滅に向けて動くように」

以上、解散!
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