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文字数 451文字

コオロギの しみ入る音色 国道に
幼き日 追いかけ野原 キリギリス
わき道に 群れなし紅の 彼岸花
満月と ともに酒酌む 秋ニシン
菊の花 我のがきれいと 並ぶ道
実り待ち 鹿の親子が 巡る畑
大漁旗 掲げてあげた 秋鰹
遊歩道 月と並ぶ 青蜜柑
日を浴びて 大きく育った オクラの実
夜散歩 うっすら光る 天の川
見上げれば 富士の初雪 サンタさん
子供達 遊び片すは 秋の蚊帳
青空を 憎んで取るは 秋日傘
遠くなく 取り残された 秋の蝉
静寂に 秋の蛍が 過ぎてゆく
鈴虫の 音色奏でる 夜想曲
サルビアが 奏でる景色 目に焼いて
草むらを 弟切草が 邪魔をする
取れたての 山椒の実を そばに入れ
馬鈴薯を とって蒸かす 落ち葉焚
手に取った 夕顔の実に 顔を書く
十六夜を 杯に入れて 懐古する
秋の鮭 店に並んで 売りの声
つり上げた 獲物で驚く 太刀魚
晴れた日に 秋の蛙が 逃げる音
秋茄子を 炙ってつける 味噌だれを
石榴の実 食べて過ごした 幼少期
軒の下 燕帰る日 眺め見て
初鴨が 小川に集い 合唱す
小さくも 根強く咲かす コスモスが

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