朝、教室にて。

文字数 475文字

重い 重い 空気が重い

情報過多な おもーい空気が

私の進行を妨げる

かいて かいて かきわけて

それはまるで水の中

周りを見れば 魚たち

堂々と泳ぐジンベイザメ

その周りには楽しそうなコバンザメたち

キラキラと綺麗な渦を作るイワシたちの下で

クマノミはかくれんぼして遊んでる

色とりどりの魚たちおりなす

鮮やかな世界

そんな中で私は

真っ黒い水中スーツを着て

重い酸素ボンベを背負ってる

いつ酸素が切れちゃうのか

ボンベがずれちゃったりしないか

たくさん心配しながら

顔色変えずにそこにいる

みんなに近づいていったっていいけど

近づいたら逃げられちゃうから

少し離れてじっとしてる

気にしてないふりしていながら

身軽に泳ぐ彼らを目で追わずにはいられない

もういっそ、酸素が切れてしまえばいいのに

そうか、酸素ボンベ

おろしてしまえばいいんだ

一回おろしてしまえれば

きっと自由に息ができる

そんな場所に浮かびあがれる

やっと気づいた いや わかってた

でもおろす勇気はない

浮かび上がる途中で

息が続かなくなったらどうしよう 

何かに襲われたらどうしよう

不安で目を伏せたとき

チャイムが鳴った

今日もまた、1日が始まる。
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