夏祭り
文字数 775文字
丘の上の公園から、街が見渡せた。
その街で明日は祭りだ。
今のぼくはついていた。
席替えで好きな子と一緒の班になれたのだ。
班は男子3名女子2名の班で、
男子は、男子1、男子2、ぼく。
女子は、大好きな子の詩織、幼馴染の彩綾(さあや)だ。
今は中学の美術の写生で、班ごとに行動している。
ぼくが丘の上で、街の絵を描いていると、彩綾がぼくの隣に座り、その隣に詩織が座った。
大好きな詩織 幼馴染の彩綾(さあや) ぼく。の順だ。
「やっぱり絵、上手いよね」
彩綾は言った。
幼馴染だから当然だけど、彼女は馴れ馴れしい。
その馴れ馴れしさが、詩織はどう思うか、ぼくは気になった。
彩綾は、とってもとっても良い子なのは、誰もが認めるところだし、愛着もすっごくあったが、ぼくの意識は、幼馴染の隣の大好きな詩織に集中していた。
詩織は何を想ってんだろう?
ぼくは幼馴染の方を見ながら、その奥の好きな子を確認した。
詩織はただ、街を見下ろしていた。
綺麗な横顔だ。
「ねえ、ねえ、りくは、お祭り何着ていく?」
彩綾は聞いてきた。そう、ぼくと一緒に行く前提だ。
そりゃそうだろう、物ごころついた時から恒例行事だ。
「ぼくは、今年は普通の私服で良いよ」
「えーそれじゃわたしも私服にしようかな」
「女の子は浴衣が良いよ!絶対!」
「じゃあ、浴衣にしよう」
会話をしながらも、意識は好きな子に集中していた。
「詩織ちゃんはどうするの?」
彩綾は聞いた。ぼくは聞き耳を強く立てた!
「お祭りは、太鼓叩叩くから、太鼓の衣装の法被かな」
「めっちゃカッコいいね」
お祭りの当日、ぼくは彩綾と、お祭りに出かけた。
お祭りの舞台の上では、詩織がカッコよく太鼓を叩いていた。
太鼓の音はとても心地よく、夏の夜を盛り上げていた。
でも、ぼくと彩綾を見て、詩織はどう思ったのだろう?
太鼓を叩く詩織と、視線が重なった。
ぼくの心が太鼓の様に高鳴った。
おしまい
その街で明日は祭りだ。
今のぼくはついていた。
席替えで好きな子と一緒の班になれたのだ。
班は男子3名女子2名の班で、
男子は、男子1、男子2、ぼく。
女子は、大好きな子の詩織、幼馴染の彩綾(さあや)だ。
今は中学の美術の写生で、班ごとに行動している。
ぼくが丘の上で、街の絵を描いていると、彩綾がぼくの隣に座り、その隣に詩織が座った。
大好きな詩織 幼馴染の彩綾(さあや) ぼく。の順だ。
「やっぱり絵、上手いよね」
彩綾は言った。
幼馴染だから当然だけど、彼女は馴れ馴れしい。
その馴れ馴れしさが、詩織はどう思うか、ぼくは気になった。
彩綾は、とってもとっても良い子なのは、誰もが認めるところだし、愛着もすっごくあったが、ぼくの意識は、幼馴染の隣の大好きな詩織に集中していた。
詩織は何を想ってんだろう?
ぼくは幼馴染の方を見ながら、その奥の好きな子を確認した。
詩織はただ、街を見下ろしていた。
綺麗な横顔だ。
「ねえ、ねえ、りくは、お祭り何着ていく?」
彩綾は聞いてきた。そう、ぼくと一緒に行く前提だ。
そりゃそうだろう、物ごころついた時から恒例行事だ。
「ぼくは、今年は普通の私服で良いよ」
「えーそれじゃわたしも私服にしようかな」
「女の子は浴衣が良いよ!絶対!」
「じゃあ、浴衣にしよう」
会話をしながらも、意識は好きな子に集中していた。
「詩織ちゃんはどうするの?」
彩綾は聞いた。ぼくは聞き耳を強く立てた!
「お祭りは、太鼓叩叩くから、太鼓の衣装の法被かな」
「めっちゃカッコいいね」
お祭りの当日、ぼくは彩綾と、お祭りに出かけた。
お祭りの舞台の上では、詩織がカッコよく太鼓を叩いていた。
太鼓の音はとても心地よく、夏の夜を盛り上げていた。
でも、ぼくと彩綾を見て、詩織はどう思ったのだろう?
太鼓を叩く詩織と、視線が重なった。
ぼくの心が太鼓の様に高鳴った。
おしまい