プロット

文字数 1,357文字

起)灯佳(とうか)はファンタジー小説が大好きな小3眼鏡女子。いつも本を読んでいて、クラスでは目立たないタイプ。魔法やドラゴン、精霊の出てくる世界に憧れながらも、現実では無理だと諦めていた。
灯佳がいつものように本を読みながら下校していると(←危ないからやめなさいといつも注意されている)本から顔を上げたときには周りは異世界だった。
老人のような姿になった自分に驚いていると、弟子だと名乗るわんこ系の人なつこい少年が明日には王様が助言をもらいに来ると言う。
灯佳は異世界で高名な賢者の姿になっていた。
困惑する灯佳に、水鏡を通して賢者が連絡してくる。
賢者の中身は灯佳の体に入っていた。
灯佳は賢者の指示に従い水眼鏡を作る。それを互いがかけると、灯佳の見ている景色と賢者の見ている景色が共有できるように。
賢者の老人姿は仮の姿で、魔法を解くと小6程のスラリとしたクールな少年の姿に。


承)翌日やってきた王様は、隣国との戦争を回避するにはどうしたら良いのかと尋ねてきた。
灯佳は賢者の言葉も伝えつつ、学校で習っていた内容から助言する。
賢者も驚きの解決策で両国の水問題も食糧問題も同時に解決。両国は良い関係を築くことができた。
賢者に一目置かれる灯佳。
面白い事好きの賢者は、初めての小学生生活を派手に満喫していた。
弟子の少年ともすっかり打ち解け、魔法もそこそこ使えるようになってきた灯佳は(賢者自身は魔法の才能がなく使えなかったが、灯佳は使える)念願のドラゴンに会いに行ったり精霊を召喚してみたりと異世界を満喫しつつ、行く先々で問題を解決してゆく。賢者の名はさらに知れ渡る。
一方、学校生活を破天荒に満喫していたように見えた賢者だが、入れ替わりを戻す研究も毎日続けていた。


転)ようやく戻る方法が分かった賢者が灯佳と連絡を取ろうとするが、灯佳は賢者の知識を強引に得ようとする者達に攫われてしまう。
灯佳を攫ったのは獣人達だった。獣然とした彼らには乱暴な者もいるが、優しくしてくれる人もいる。連絡用の水眼鏡を壊されて檻に入れられる灯佳。
灯佳は精霊を呼び出し、光の精霊に助けを呼んでもらい、水の精霊と水眼鏡を作理、火と水の精霊に檻を壊してもらい、変装がわりに元の少年の姿に戻って脱出する。
脱出中に、獣人達がどうしてこんなことをしたのか、追い詰められている理由をたまたま知った灯佳。けれど長年の種族差別や痩せた土地をすぐに解決できる方法は思い付かない。
そこへドラゴン達が助けに来る。ドラゴンに乗って脱出する灯佳。賢者から連絡が入り、今から体を戻そうと言われる。


結)灯佳は元に戻るだけでは問題を解決できないと、固定観念を壊すために二つの世界を繋げられないかと尋ねる。
そんな事をしたら大混乱だと思う賢者だが、面白い事好きの性格から『それも面白そうだ』と灯佳の提案に乗る。
異世界同士を繋げるには賢者の術だけでは足りないので、精霊やドラゴンや今までに助けてきた生き物達の力を灯佳に集めて賢者と二人がかりで世界を繋ぐ。

術の余波で、灯佳と賢者の心は元の体に戻る。
灯佳の自宅、見慣れた家族、いつものように背負うランドセル。
けれど家を出た灯佳の側には精霊が寄り添い、手のりサイズのドラゴンがランドセルの上に乗る。
かくして、灯佳の日常はファンタジーに溢れたものになった。
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