兜海老

文字数 2,938文字

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―――お願い、天逆・姫をやっつけて―――

kbt-ebi

それは、近所に住んでいる、幼馴染の女の子からの願いだった。

聞けば、天逆・姫にキスされた者は一週間に一度、彼女とキスをしないと死に至るらしい。

kbt-ebi

やっつける―――

ただ単に、こらしめるだけで可能だろうか?

いや、本人の意思で解除可能かどうかは分からない。


最悪、天逆を殺すことになるだろうか―――


だが、殺したところで能力の効果が切れるものかどうかも試してみないと分からない。

天逆を殺すということは、その後、彼女にキスできなくなることを意味するのだ。


さらに最悪の場合には、全ての犠牲者を死に至らしめることとなるだろう。

kbt-ebi

―――だが、やるしかない。

何故ならば、願いをしてきたその子は、俺の初恋の少女なのだから―――

kbt-ebi

ふはははは。

百合ハーサイコー(百合ハーレム最高の略)。

―――お前が天逆・姫か。
少女の願いを聞き届けた男、樋口・稔は天逆・姫のいる学園に乗り込んでいた。

kbt-ebi

ん~、そうだけど?

アンタだれ?

俺の名は樋口・稔。

お前に、この恐怖支配を辞めさせるために来た者だ。


・・・手荒な真似はしたくない。

どうか、皆を開放してやってくれないか?

開放?

意味わかんない。

―――みんな、姫から解放されたいの?

まさか!
姫さま帝国バンザイです!
姫さまに支配していただけるなんて、サイコーです。
姫さまがいないと(物理的に)死んじゃいます私たち!

―――ほら、みんなこう言ってるよ?

わけわかんないこと言わないでよね。

―――話は通じるとは思っていなかった。


だが、ひとつ教えてくれ。

お前の能力は、お前の意思で解除できるものなのか?

え~、そんなの姫わかんない。

やったことなし、そのつもりもないし。

―――分かった。

説得を諦めた樋口はシャツを脱ぎ捨て、臨戦態勢に入った。


真っ裸になった上半身―――

ひときわ目立つのは、鍛え抜かれてもいないその肉体ではなく、その親指大の両乳首。

kbt-ebi

キモ。
天逆のみならず、居合わせた他の4人の少女もドン引きするほどの存在感だ。

kbt-ebi

―――なんか知んないけど、やる気みたいだし・・・

やっちゃって、姫ちゃん四天王!

む・・・まさか、お前たち・・・!

取り巻きの4人の少女、姫ちゃん四天王の気配が変わる。

この威圧感、間違いない、全員戦闘特化の魔人である。

kbt-ebi

四人も必要ないわ!

この肉弾戦闘特化魔人であるわたし、一月・召天と・・・

刀を振るえば宇宙最強、本刀・大切たんが瞬殺―――
―――ホット・パッション!
二人の少女が口上を切ったその瞬間、樋口は己の両乳首を同時に捻り、二人に向けてビームを放った。

kbt-ebi

「きゃあああああああ!」

kbt-ebi

どーーーーん!

kbt-ebi

ビームは二人の足元に着弾、直撃はしなかったものの、その爆発の衝撃に吹き飛ばされ、そのまま気を失った。

kbt-ebi

な・・・ちくびから、ビーム・・・?
これこそが、魔人、樋口・稔の能力ホット・パッション(迸る熱い情熱)。

乳首を摘まみ、捻ることによりビームを放つことができるのだ。

kbt-ebi

―――さて、どうする?

これを見て、まだ能力を解除する気にはならないか?

ふん、やれるもんならやってみなさい!

そのチンケなビーム、果たして姫に届くかしらね?

―――ならばくらえ!

ホット・パッション!

右乳首を捻り、ビームを放つ。

狙いは天逆本人だ。


だが―――

kbt-ebi

ムダよ―――!

四天王の残りの一人がビームの前に立ちはだかり、手をかざす。

すると、ビームは見えない壁に阻まれ、相殺された。

kbt-ebi

―――防御能力の使い手か!

もう一度!

むだむだ、このコの壁は戦車の砲弾すら跳ね返すわ。

アンタのビームなんて効かない効かない。

天逆の言う通り、樋口のビームは何度うっても四天王の壁を破ることはできなかった。

kbt-ebi

くっ・・・!

さて、気は済んだ?

じゃあ、あとは瞳、やっちゃって。

―――はい、姫さま・・・

瞳と呼ばれた少女が前に出る。

だが―――

kbt-ebi

まだだ!
右乳首を両手の指を使って摘まんだ樋口が吠える。

kbt-ebi

・・・両手!?
――――――!

―――2つの手で摘まむことにより、乳首に掛かる圧力は通常の2倍!!


そして通常の2倍の力で摘まむことにより、2×2で4倍!!!!


更に通常の3倍の捻りを加えることにより・・・

ぎゅおぉぉ・・・・・・・・・!

kbt-ebi

かつてない圧力により潰し、捻り上げられた樋口の乳首が唸りを上げる。

kbt-ebi

その威力は12倍!!!!!!!!!!!!

名付けて、ホット・パッション・リミットブレイク!

ぎゅばぁーーーーーーーん!

kbt-ebi

抑圧された光の筋が、唸りを上げて解き放たれる。

kbt-ebi

うおおお・・・・・!
く・・・!

光の奔流が防御壁との間で拮抗し、空気が震える。

そして―――


大爆発とともに、樋口は吹き飛ばされた。

kbt-ebi

く・・・ダメか・・・!

防御壁の少女はまだ立っていた。

だが、あきらかな疲労が見て取れる。

kbt-ebi

いいだろう、何度でも撃ってやる・・・!

第二射を放つべく、再び右乳首に手をやるが・・・


違和感。

kbt-ebi

いつもと違う感覚に、己の胸元を見やり、樋口はすべてを悟った。

kbt-ebi

ああ・・・

そりゃあ、そうだわな・・・

とれた。





kbt-ebi

無理もない。

通常の十二倍の威力。

言い換えればそれだけの負荷が乳首にも掛かるということだ。


ビームが出るとはいえ、所詮は生身の生乳首、到底耐えきれるはずはなかったのだ。


樋口の右胸、当然あるべき乳首はそこにはなく、無惨にも足元に転がっていた。


kbt-ebi

ムチャさせちまったな・・・
千切れた乳首をそっと拾い上げる。

だが、悲しんでいる場合ではない。

痛みがないといえば嘘になる。

だが、そんなことを考えている余裕がないこともまた、事実であった。

kbt-ebi

・・・やれるのか?
乳首はまだひとつある。

当然もう一度、今と同じ威力のビームを放つことは可能である。


だが、それで果たして倒せるか?

答えは否である。

続けて二度三度、リミットブレイクすればあるいは倒せるのかもしれない。


だが、それでは乳首がもたない。

そう、乳首はあとひとつしかないのだから。

kbt-ebi

あははは、とれちゃった。

さぁ瞳、もういいからやっちゃいなよ。

・・・ええ、もういいの、稔さん。
―――まだだ!

瞳の漏らした呟きに呼応して、樋口が吠え、左乳首に左手を添えて捻り上げる。


だが、それではただのホット・パッション。

壁を破るには程遠い。


―――明暗を分けたのは、樋口が次にとった行動であった。

kbt-ebi

・・・!?
乳首の射線に千切れた右乳首を重ねる。

左乳首から発せられた光線は右乳首に吸い込まれ、そのままその先端から放たれた。

kbt-ebi

これは・・・?
その瞬間、樋口の中の何かの歯車が噛み合った。

kbt-ebi

これだ・・・!
左の乳首を捻り上げ、さらに千切れた乳首をあらん限りの力で絞り上げる。

kbt-ebi

二つの乳首の絆の力―――


ホット・パッション・KIZUNAデュエット!

先程使ったリミットブレイクは、あくまでも掛け算。

所詮は倍数、基本の威力を100として、その効果はせいぜい1,200である。


だが、今回のこれは違う。

二つの乳首を直列に繋いだことにより得られる効果は実に2乗!


100×100―――

即ち10,000の威力を発揮することとなる。

kbt-ebi

きゃーーーー
右乳首の先端から放たれたビームは細い光の筋、まさに光線となって見えない壁をたやすく突き破り―――

kbt-ebi

え――――
天逆・姫の心臓をも貫いた。

kbt-ebi

―――ありがとう、稔くん―――
そして、戦いの幕は閉じた。

kbt-ebi

そこまでです!!

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登場人物紹介

【名前】

 樋口・稔(ヒグチ・ミノル)

【性別】

 男


【能力名】

 ホット・パッション(迸る熱い情熱)


【能力詳細】

 己の乳首を摘まみ、捻ることにより、乳首からビームを放つことができる。

 強く摘まむほど威力が高まり、強く捻るほど勢いが増す。


 乳首のでかさは親指大だが、これはただの遺伝であり能力とは関係ない。


【相手を倒したい動機】

 話の成り行きでやむを得ず。


【作者】

兜海老

天逆 姫(あまさか ひめ)

 

性別:女性

 

もともとは大人しい女子高生。

通っている女子高で女の子に告白したのを言いふらされ苛められていたが、魔人能力に目覚めて以来立場が逆転。

学園を恐怖で支配し百合ハーレムを築き上げた。

反抗する女の子を能力の影響下に置く瞬間がたまらないという。

 

能力名:スウィート・ポイズン・キッス

能力発現以降の彼女とキスしたことのある人間は、一週間に一度は必ず彼女とキスしないと死ぬ

それ以外で精神・肉体に対する作用は一切無い。

 

戦う動機:今の地位を奪われたくない

 

作者:qaz

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