第1話
文字数 511文字
【起】
12歳の私は平穏に暮らしている。しかし家族の誰かが亡くなる。家で盛大にお葬式が開かれる。その後親族会議が開かれる。私は今まで思っていた血筋とは違うことを知る。家の裏でぶらぶらしている。
【承】
滅多に開かれない家の裏の扉が開いている。よく知っているようで、初めて会うような少年に出会う。小川が流れている。小川の飛び石の上で小さな物語が紡がれている。今までの私の生き方がミニチュアで紡がれている。小川は流れ、下る。その先に下界が広がる。下界の存在を知る。自分が天空の家に暮らしていたことを知る。私はこの場所が本当の家でなかったことを知る。この家でのことはおとぎ話だった。ミニチュアの自分は小川の縁で待っている。
【転】
私は下界に降りる。降りながら、下界から天空の家に来たときのことを思い出す。来るまでは大変な思いをして登ってきたのに、天空の家にいるうちにそれを忘れてしまっていたことを思い出す。廃車になったクレーンや、製鉄の機械などが天空の家につながっている。降りるのは簡単だった。地面に着く。案内してくれた少年に別れを告げる。足を踏み出す。
【結】
12歳の私は家にいる。縁側に座って空を見上げる。天空に家はなく、雲は流れる。
12歳の私は平穏に暮らしている。しかし家族の誰かが亡くなる。家で盛大にお葬式が開かれる。その後親族会議が開かれる。私は今まで思っていた血筋とは違うことを知る。家の裏でぶらぶらしている。
【承】
滅多に開かれない家の裏の扉が開いている。よく知っているようで、初めて会うような少年に出会う。小川が流れている。小川の飛び石の上で小さな物語が紡がれている。今までの私の生き方がミニチュアで紡がれている。小川は流れ、下る。その先に下界が広がる。下界の存在を知る。自分が天空の家に暮らしていたことを知る。私はこの場所が本当の家でなかったことを知る。この家でのことはおとぎ話だった。ミニチュアの自分は小川の縁で待っている。
【転】
私は下界に降りる。降りながら、下界から天空の家に来たときのことを思い出す。来るまでは大変な思いをして登ってきたのに、天空の家にいるうちにそれを忘れてしまっていたことを思い出す。廃車になったクレーンや、製鉄の機械などが天空の家につながっている。降りるのは簡単だった。地面に着く。案内してくれた少年に別れを告げる。足を踏み出す。
【結】
12歳の私は家にいる。縁側に座って空を見上げる。天空に家はなく、雲は流れる。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
(ログインが必要です)