第1話

文字数 1,149文字

公衆電話を削減していくという、新聞記事を見た。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210121-OYT1T50005/

携帯電話の普及に伴い、公衆電話の利用回数は19年前と比べて、なんと50分の1程度にまで減少しているらしい。

《公衆電話は、全国民に公平な利用環境を整える「ユニバーサルサービス」に位置付けられている。市街地は500メートル四方に1台、その他は1キロ・メートル四方に1台の設置が省令で定められており、全国に約11万台置かれている》
各公園に一つくらい、公衆電話が設置されているのは、そうした理由があったことを知る。

公園に電話ボックスがある――そうなるともう、子どもは絶対にそれを遊びに使う。
今では時効のはずだから、幼いころの過ちを自白してみる。

・誰かが忘れていったテレホンカードで、テレビCMとかで目にした電話番号にかけてみる。
・893とダイヤルすると、ヤクザに繋がるらしいという迷信が流行。遊んでいて罰ゲーム対象になった子が――子どもはすぐに、勝ち負けや罰を設定する――893をプッシュしなければならない。
・もはや電話を使わず、電話ボックスの扉を両足で抑えて、鬼ごっこの攻防として活用。

そういえば、子どものころに用事で、公衆電話から自宅へ電話をかけた際、100円玉でかけたことを親に伝えたら、軽く怒られた記憶がある。
(子どもの私は、”たった”10円ではほんの数秒しか話すことができないと思い込んでいて、だから100円でかけたのだった。10円でも、数分は通話できるらしい。)

私の地元は川崎だが、横浜でいい感じのレトロな電話ボックスを見たこともある。
(「公衆電話 横浜 レトロ」とかで検索すると出てくると思います。)

あと、電話ボックスといえば、『バキ』のショーちゃん。
シコルスキーとジャック・ハンマーの闘いに巻き込まれたショーちゃん。
ショーちゃんは、ただ彼女との通話を楽しんでいただけなのに、、、悲惨な目にあってしまう。

新聞記事によると《街中の公衆電話の台数を減らしつつ、災害時の避難所への重点配備を模索する》とのこと。
公園から電話ボックスが消えて、もしも新しい何かが置かれるとしたら、そこには何が設置されるだろう。
スマホの充電スポット、電動キックボードのシェアサービスなんかが、今っぽいかもしれない。
現状なら、アルコール除菌スタンドとかもありうるかも。

中島みゆきが「時代はまわる・めぐる」と歌っていたように、時とともに無くなるもの、失われる風景がある。
”この公園の公衆タブレット端末の一部には、かつての公衆電話の素材が使われています”
――そんな、生まれ変わって めぐりあう物語ができたなら、素敵だろう。

皆さんは、公衆電話に関する思い出、何かありますか?
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