プロット

文字数 877文字

起)父親が神主をやっていて、普通の家庭と違うことに悩んでいる、主人公の宮部いなり。「こんなこと、フツーの小学生はやらない!」と、神事の手伝いからは逃げ出してばかり。しかしある日、突然神様の住む街、「神世」に迷い込み、出られなくなってしまう。神世で出会った同年代の神様、シュンに自分をこの街から出してくれと頼むが、かわりに要求されたのは「当分シュンを人間の街に滞在させる」こと。いなりは頭を悩ませたが、両親があっさりホームステイを許可し、神様と同居することになる。

承)「せっかく人間の街に来ているんだから、いなりがいつもしてること、おれもしてみたい」。
朝いなりが学校に向かうと、いきなり転校生としてシュンがクラスに現れる。もともとイケメンだったこともあり、シュンはあっという間にクラスの人気者となるが、フツーに過ごしたいいなりは、シュンとの秘密を隠し通そうとする。シュンはいぶかしげだったが、いなりの必死の説得に結局は同意し、秘密をもらさないことにする。

転)1学期が終わって夏休みにはいり、もうすぐ夏祭り。夏祭りに行われる神事には、いなりも参加するはずだったのだが、いなりは拒否し続ける。しびれを切らしたシュンが、説得しようとするが…。「だって、フツーじゃないもん!」「フツーって、何なんだよ?理想ばっか見て、現実見ないで、それでいいのかよ⁉」すれ違ってしまうふたり。そんな中、シュンの従者を名乗る神様が現れ、シュンに神世に帰るようせまる。そこで初めて、いなりはシュンがおぼっちゃまで、家出してきたことを知る。「おれだって、フツーに過ごしてみたかった。だからここに逃げてきたんだ。でも、それは違うって気づいた。いなりに、逃げてほしくない」。シュンの告白を聞き、いなりは神事への参加を決意する。

結)夏祭り当日。いなりは神事に参加し、無事成功させた。一方、シュンも神世に帰ることを決意する。「おれは、もう逃げない。いなりみたいに、自分とちゃんと向き合う」「わたしも、フツーにとらわれすぎないで、自分らしくやってみる」。互いに約束し、シュンは神世に帰っていった。
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