プロット

文字数 1,530文字

起)小1の美少女、瑞姫(みずき)は3歳から子役として活躍し、7歳の頃には大人顔負けの
プロ意識と演技力で超人気子役として、CMにドラマにバラエティーに大活躍をしていた。
しかし、突然芸能界から姿を消し、行方不明となっていた。
時はながれ、中1になった瑞姫は、口は悪く、性格はひねくれ学校ではだれも友達がいない
ごぼうのような浅黒い女の子に成長していた。7歳までの瑞姫の稼いだお金は全て継母に
取られ、瑞姫は児童養護施設に入れられて、みなしごとして預けら人を信じられずにいた。
それでも、瑞姫は演じることの楽しさを忘れてはおらず、毎日施設の小さい子に絵本の
読み聞かせを抜群の演技力で行っていた。


承)瑞姫のもとに、過去の瑞姫を知る里沙がスカウトにやってくる。里沙自身も15歳から
アイドルとして芸能界にいたものの、メンバーのスキャンダルで突如解散、芸能界引退という
辛酸をなめていた。他のメンバーがソロで活躍する中、里沙は芸術やマネジメントを学び、
小さなプロダクションを立ち上げ、人気男性アイドルグループジャンプを生み出した。
敏腕マネージャーとして業界内から評判が高い里沙は、10年間、瑞姫を探し続け、
絵本の読み聞かせを聞いて、瑞姫だと確信し、もう一度舞台に立とうと話をする。
瑞姫は自分のせいで家族がバラバラになったこと、母親が死に、弟と離れ離れになり
多額のお金で父親がくるってしまい、継母に捨てられてしまった悲しい過去を乗り越えられない。
自分が好きでやっていた演技で、家族を壊してしまった瑞姫はもう二度と芸能界には復帰しないと
里沙の誘いを断る。


転)芸能界では新国立劇場の旗揚げ公演をあの、伝説の土田監督が手掛けるのではないかと
大規模なオーディションの話でもちきりになっていた。条件は演技力のある女優。
子役の役もあるらしく、にわかに10年前の天才子役がいてくれればという話があちことから
あがるようになっていた。
里沙の叔父で1,2を争う劇団つちのこもオーディションには惨敗。他のプロダクションも
同じように主役の女優を見つけられないでいた。
どうしても瑞姫を舞台に立たせたい里沙は瑞姫にもう一度、オーディションの話を持ってくる。
しかし瑞姫は,そんな大きなオーディションよりも自分のような苦しい境遇の子どもが幸せに
なるために演技をしたいと養護施設のための寄付を約束した小さな地方回りの公演にならばと
顔を見せない朗読劇での出演を里沙に約束する。
瑞姫が1人で行う朗読劇はたちまち、ネットで話題となる。「赤毛のアン」「かぐや姫」
「あしながおじさん」「星の王子様」学校になじめない子たちや、勉強が苦手で本が読めない子など
多くの人に届き、伝説の朗読劇として、配信だけでも数億円の寄付を達成することができた。


結)瑞姫は朗読劇の成功で、オーディションなしの指名で、新国立劇場の旗揚げ公演のミュージカルの
主役に抜擢された。しかし、主役が決まると同時にに瑞姫が、あの伝説の子役で、養護施設に捨てられた
子役だとスキャンダルが週刊誌に出てしまう。
けいこ場にもいけず、また人間不信になってしまった瑞姫をはげましたのは、里沙のプロダクションの
ジャンプのメンバーで,長年、里沙のおじの劇団つちのこで演技力を磨いた桜井和総(かずさ)だった。
伝説の子役時代の瑞姫が初恋で、自分自身も初めて主役に抜擢されたことから、プロの仕事をしようと
瑞姫を演劇の世界へと引き戻す。
はじめて瑞姫を見た人はもちろん、過去の瑞姫を知る人にも瑞姫の演技は絶賛され、公演初日を迎える。
瑞姫は公演初日に自らの生い立ち、自分の過去が今の自分をつくっていること、演技の力になったことを
自分の言葉で語り、見事、旗揚げ公演のミュージカルの主役を演じきった。
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