第1話

文字数 471文字

君は出会った時からどこか変わっていたね。
普通なら無邪気に飛びついてきそうなものなのに大人しくちょこんと座り聡明な瞳を僕に向けてきた。

とても美しい黒い宝石のような瞳を。

そんな君は本来行くべき場所へ行けずここにいるのだと聞かされて、勝手な運命を僕は感じてしまったんだ。

一緒に暮らしはじめてからいろんな姿を
僕にみせてくれたね、
わがままさも怒った顔も
強きに見えて雷が怖くて飛びついてくる
可愛い君も。

甘えた声も
気まぐれにじゃれついてくる君も
寂しい夜は何も言わず布団に
潜り込んでくる優しい君。

そばにいてあげないとが
そばにいてくれていて
君がずっと見守ってくれていた事に
やっと気づいたよ。

君がいつも待っていてくれたから乗り越えてこれた時間がたくさんあったんだ。

僕より君の時間の流れは早いから、
いつの間にか僕より時間が過ぎて…

君の美しい黒い瞳が今は
透き通る無垢な白い真珠の瞳。

出会った時と変わらず
真っ直ぐに見つめてくれる。

本当にありがとう、愛しているよ。

君の名前は「つばめ」僕の大切な愛犬。

どうかこれからも限りある大切な時間を僕の瞳で見守らせて欲しい。

〈完結〉
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