本編

文字数 3,203文字

隊長、今日は中出ししてもいいぜ。ちゃんとピル飲んできたからよ
ゆいゆい、ピルは体に悪いからやめろって言ってるのに、お前そんなにまで……
ああ、隊長のためなら……
……お前のケツは、俺だけのものだ!
 ゆいゆいがアメフト部の先輩たちに日常的にレイプされていることを、隊長はまだ知らない。
ヘイYO ! さあ俺のケツに、隊長、ぶち込んでくれえ!
うおおおおおぉぉっ、ゆいゆいゆいゆいゆいゆいゆいっ!
 隊長は獣のごとく、いやまさしく獣となって淫乱巨尻男の尻肉にむしゃぶりついた。
おっほおお! 隊長のアニマルチンポぶっといのぉ!
 隊長は巨尻を前にして性的興奮が高まると、全身にチンポを生やした魔獣に変身するのだ。
ヘイYO! ヘイYO! ベッドの用意ができたYO!
 ゆいゆいはラップのリズムに乗せて、理性を失った魔獣をベッドに誘った。
バルバルバル! タイチョー・ボッキング・ペニス・フェノメノン!
イイじゃんイイじゃん、イケばイイじゃん
ボルボルボル! ユイユイユイ・ジュニュー・バッチコイ!
よっしゃあ任せとけ! 爆乳式戦闘術奥義、超圧母乳噴射!
 ビュシャアアアアアアアアアアアアア!
 ゆいゆいは性別を偽り妊婦専門店で働いていた際に、授乳プレイを求める客に対しての必殺技を編み出していたのだ。隊長の全身に生えたペニスに、噴き出された母乳があまねくしみわたる。
とどめだ! 昇天させてやるぜ、超振動両巨尻重爆!!!
ボリバル! シモン・ホセ・アントニオ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ボリバル・イ・パラシオス!!
た、隊長! それは、その男は誰なんだ……!
 ゆいゆいではない男の名を叫びながら、隊長はむちゃくちゃにゆいゆいの巨尻を犯した。
た、隊長! 八本のチンポが同時に俺の中で……! ウッ!
プラバート・ソムデット・プラパラミンタラ・マハー・プーミポン・アドゥンラヤデート・マヒタラーティベート・ラーマーティボーディー・チャックリーナルボーディン・サヤーミンタラーティラート・ボーロマナートボーピット!!
あんづぅつうおおぉ、俺の穴を全部同時に犯すなんて……よっぽど欲求不満だったんだな……ごめんな、気づいてやれなくて
クルンテープ・プラマハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロックポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカム・プラシット!!
 もはや人名ですらない叫びをあげながら荒れ狂う魔獣。ゆいゆいにはその言葉の意味が理解できなかったが、そこは愛し合う二人だ。最後の『シット』の部分だけは耳聡く聴き取ったゆいゆいは、愛方の意図を汲んだ。
いくぜ、隊長! ウンコだ!
 ゆいゆいはつい昨日、誤って賞味期限切れのパック牛乳を飲んでしまっていたために腹を壊していた。
お前が求めてるものは……コレなんだろ!?
 限界まで拡張しきった肛門を隊長に向けて、水様便を噴射しようとしたその時。ゆいゆいの脳裏に閃くものがあった。
(待てよ……『シット』ってひょっとしてコレじゃなくて、『嫉妬』なのか!?)
 ゆいゆいには思い当たる節が大いにあった。隊長という契りを交わした義兄弟がいながら、先輩たちに逆らうことはできず、練習後の部室で毎日のように獣液にまみれ慰み者になっている。
(まさか、俺と先輩たちの関係に気づいてるのか? だとしたら、欲求不満の本当の理由は・・・)
 ゆいゆいは大便の放出を止めようとしたが、すでに手遅れだった。
 グルルルルゴロゴロゴロキュルルルルルルゴボゴボゴボ・・・!!
 ゆいゆいの大便は、決して信じられない量ではなかった。が、5センチウンコが気管に詰まれば、人は死ぬのだ。
 ピュバッ・・・ブリュリュリュリュドボボボボビチャチャボリョボリョブリョ!!
ニューモノ・ウルトラ・マイクロ・スコピック・シリコ・ヴォルケーノ・コニオシス!
 それが隊長の最後の言葉となった。一見意味不明だが、ゆいゆいの『尻』という『火山』に呑みこまれようとしている自分の運命だけは悟っていたのだろうか。
隊長! 隊長! なんで……なんで死んでしまったんだ……!
 死んでしまったのではない、ゆいゆいが殺したのだ。だが、それを指摘する者は誰もいない。いや、部屋の隅に……。
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 全世界の汚らわしい気配が淫臭と死臭に呼ばれて集まり、一つのかたちを成そうとしていた。
 あれ、ゆいゆいじゃん。なに、隊長とセックスしてたの? あ、隊長死んでんじゃん。いやぁ、隊長を殺すほどのセックス!
ZN先輩……!なんでこんなところに……?
いやあ、セックスの臭いがしたからさあ。そしたらまさか隊長とゆいゆいがセックスしてるじゃん。しかも隊長は死んでる。すげえじゃん。やっぱセックスは殺しアリじゃないとな。
 ZNの気楽な言葉に、ゆいゆいは激怒した。俺だって、殺したくて隊長を殺したわけじゃない。まさかあいつがシットじゃなくて嫉妬を求めていたなんて知らなかっただけ。
 ZN先輩! いくら先輩でもいっていいことと悪いことがあるぜ! 後輩が死んだらまずはお悔やみだろうが! この人非人が……!!
俺ってさ、ほら、公衆便所で抜けるタイプなんだよね
な、何を急に?
だからさ、公衆便所には一家言あるんだぜ
 ZNは休みごとに旧新玉川線沿線すべての公衆便所で自慰することを趣味としていた。
そ、それがどうしたって
知ってるぜ、お前が公衆便所で公衆便所になってたこと
そんな……まさかあの場に先輩が!?
そうだ。お前が公衆便所で公衆便所らしい公衆便所による公衆便所の公衆便所な公衆便所のための公衆便所に……
や、やめてくれ! 俺はもう……俺はもう……あの時の俺とは違う……! 隊長というセックスパートナーを得た、ニューゆいゆいなんだ!
 ゆいゆいはかつて気軽な気持ちで上野駅13番線ホームの男子トイレに遊びに行き、そこで童貞を奪われてしまったのだ。しかもそこで写真を撮られ、それをネタに東京一周掘られモノツアーまで強要されていた。
ええ? なんで? 隠すことないじゃん。公衆便所で公衆便所。いやあ流石だよな。
 ZNの態度は不愉快だが、ゆいゆいはいつでもこいつをレイプしてやれる自信があった。所詮はただの架空戦記ファン。アメフト部で鍛えたブリッツレイプに対抗できるわけがない。
それだけじゃないぞ。お前、妊婦専門店で体売ってただろ
……!!
純愛ホモカップルが、聞いて呆れるぜ
違うんだ……あれは、メンヘっちまった隊長の治療費を稼ぐために仕方なく……
はっ、どうだか。俺が尊敬する伝説のファンドマネージャーに言わせれば、金は稼ぐもんじゃない
 唐突に、ZN独自の学問体系の講義が始まった。
いいか、金ってのは意志を持ってるんだ。自己増殖する意志を。
自己増殖する、意志……。
その意志をちゃんと生かしてやれてれば売春なんてしなくてよかったんだよ。何やってんだ、おい。
分かったようなことを……じゃあ、先輩にはそれが出来るっていうんですか!?
もちろんさ。今お前にも見せてやる
 ZNはおもむろにズボンを降ろし、下半身を露出する。
あ、ああ……これは……ッッ
 ZNの股間には、巨大な玉袋がぶら下がっていた。床に付くスレスレ。信楽焼のたぬきでもこうも大きな玉袋は持っていないだろう。
どうだ、これが俺のパフォーマンス≡リスク管理ってやつだ。
先輩……それ、病気ですよ。象皮病です。病院行った方がいいですよ。
 えっマジ? 金が自己増殖するって、こういうことじゃなかったの? ヤベえじゃん。ヤベえじゃん。こうしちゃいられねえ、診てもらわなきゃ
 ZNは慌てて部屋を出て、病院へと向かって行った。
な、何だったんだ今のは……?
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登場人物紹介

隊長。

ゆいゆい。


迷彩服。

神。

帝王。

真性。

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