一話完結

文字数 861文字

裕也はブラック企業に通う世の中で働いている人、裕也はいつも労働基準絶対超えてる時間帯でも仕事をしていた。そんなある日、なんと五時帰りだった。心の中はココロオドル状態で嬉しさがもう爆発していた。
「今日はいーっぱい飲むぞ」
そして頭がふっとなって疲れた。
「いつも疲れてるのかな、」
そして今日は寄り道をしていこうと思った。
樹木が見える公園なぞ東京にあったんだとはっと驚き居酒屋へ帰ろうとした時。
「あっ」
橋が見えた、
普通の橋ではない。すぐに想い出が蘇った。
「つ・・・付き合って下さい」
青春時代、高校生の時、先輩の霞さんに告白をした。
彼女は伊達メガネに、ダラダラーっとした格好だったがそれは僕が好きだった。
「・・・ごめん」
「・・・」
やっぱり無理だった。いっつも優しくしてくれていた。でもその思いは伝わらなかった。
僕は無言で立ち去ってしまった。
今なら何と言えただろうか、駄目だ、この馬鹿ッ!
「想い出としてはな・・・」
彼女は今何しているか分からなかった。
何をしているのかな・・・。
考え出した。
フラっと俺はその橋で夕陽を見た。
夕日は綺麗だ。橋の下に流れる川と重なっている。
「・・・」
風がなびいた、人は通らない。
「あ、あのっ」
後ろから声を掛けられた。

「なんですか」
彼女は伊達メガネにスーツ。さっぱりとした格好だった。
すぐに惹かれた。
「君・・」
「裕也君だよね」
名前を知っていた、誰かいたっけなぁ?
「私・・・ほらっ!霞よ」
「霞さん」
気付かなかった。
「この橋で告白していたよね」
「・・・うん」
彼女も夕陽を見た。
「いつもこの時間?」
「いえ、ブラック企業なんで・・・」
「早く帰ってるんだ、今日は」
とガツガツ聞いてきた。
「私に惹かれたでしょ」
「えっ」
気づかれていた。
「高校時代から変わらない・・・私はダラダラとした格好だったけど」
と言われた。
「ね・・・今日飲みに行かないこれから」
「・・・いいですよ」
「固くならなくていいから」
腰をぽんぽん叩かれた。
「分かりました!」
そして二人は飲みに行った。
この橋で。また付き合えたなら、
いつか告白・・・やってみるかな?

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