桜吹雪

文字数 208文字

花の桜は散りゆく定め
同じ散るなら眼を奪わんと
風に吹雪を踊らせる

花弁を成すは黄金比
枝を成すのも黄金比

陽に咲き狂い
姿を誇り
周りの眼と眼を奪いに奪い
いざ今こそが散り時と
刹那の美にこそ身を染める

白には非ず紅にも及ばず
ただ誇らしげに桜色
枝を飾り宙を染め上げ
そして地までを舞い落ちる

天を覆って桜色
風になびいて桜色
宙を舞い飛び桜色
地へ散り落ちなお桜色

人を狂わせ心を酔わせ
泡沫の姿を胸へと刻む

抱くは誇りか儚さか
いずれ無常を妖しく飾る
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