プロット

文字数 1,412文字

起)世界から、「当たり前」が消え去ってゆく……。何不自由なく生活できたはずのこの世界。しかし今、正体不明のある人物によってそんな日常が支障まみれになっていた。
 主人公は元明結衣(げんめいゆい)。私立エレメン学院に通う中学1年生。成績優秀、明るく元気な結衣だが、遅刻の常習犯。結衣はある日、遅刻しそうになりかけていた。横断歩道を待っているとクールで背の高いイケメンな少年に出会う。その少年は法堂宗弥(ほうどうそうや)と名乗り、自分は元素の妖精だといった。信じない結衣だったが、宗弥は結衣の目の前で突然妖精になる。そして驚く結衣を前にこういった。
 「見つけた。世界を救う元素使い! お前、今日から俺を召喚する元素使いになれ。」

承)宗弥はホウ素の妖精。今世界で当たり前が消えているという現象を救うため、妖精の世界からやってきたのだ。元素使いの役目は妖精と協力して当たり前を取り戻すこと。
 結衣は同じクラスの女子、素原紬(そはらつむぎ)と、紬のパートナーである水素の妖精、水谷園愛(みずたにそのあ)通称・水素ちゃんとともに、役目を果たすことになる。
 「薬品空っぽの件」では、元素同士が見事協力してなくなった薬品を取り戻す。「宝石店強盗事件」では、元素が結びついて宝石を作り出し、事件は騒ぎに発展せずに済んだ。他にも色々な事件に巻き込まれる結衣たちだが、元素との絆を強め、どんどん解決する。

転)ある日、結衣は片思い中のクラスメイト、総場元羽(そうばげんう)に告白される。カップルになった2人だが、宗弥はなぜか別れろと言ってくる。元羽とデートをしたり、学校で一緒に過ごしているうちにカップルとして仲良くなる2人。だが、宗弥の顔はどこか怒っている。結衣は宗弥の怒っている理由がわからない。だがこう言われて戸惑う。
 「俺、お前のこと好きなんだけど。」
 戸惑いを隠しきれないまま生活していたある日、結衣は事件のデータを組み合わせると当たり前を奪った犯人がわかることに気づく。そしてたどり着いた犯人の答えは、総場元羽だった。元羽の名前はアナグラムになっており、並べ替えると「げんそうばう(元素奪う)」となる。その名前通り、今まで一緒に協力してきた元素たちが、元羽とその手下によって奪われてしまう。結衣は宗弥と紬、水素ちゃんとともに元羽と戦うことになる。

結)思ったより手強い元羽に、悪戦苦闘する結衣たち。最初は圧倒的有利だったものの、宗弥と水素ちゃんのスタミナ切れがあり、なかなか思うように戦えなくなる。
 「これで降参しろ。騙されて付き合った人間が原因でこの世界は狂った、そんなことにも気付けなかったおバカさん。」
 「バカ言わないで! おバカはそっちよ! わたしは当たり前の大切さを学んだ。あんたなんかに負けてたまるかっつーの!」
 結衣は紬とともに戦う。途中で水素ちゃんが危険に気づき、忠告する。結衣は巻き込まれそうになったが、宗弥が守ってくれた。
 そして、なんとか勝利を収めたのだった。奪われた元素の妖精たちは元通りになる。4人は当たり前の大切さを実感した。
 「宗弥、ありがとう。でも、なんで守ってくれたの? 私のこと。」
 「言っただろ。お前のことが好きだからだよ。これからドキドキさせてやる! 覚悟しとけよ!」
 そういう宗弥に、結衣はときめいてしまう。
 それから数カ月後、2人は恋人となり、紬、水素ちゃんとともに当たり前を守っていくのだった。
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