良心【プロット】

文字数 883文字

◇◆◇登場人物◇◆◇
・アステル……ヒロイン。14歳。ティサピリアー国の王子の妃。
・ティッサルトレイア……宇宙ウイルス。神。猫のような変な生き物の姿。
・メテオラ……リュン村の長。異国籍。
・エレオス……リュン村の同士。異国籍。
・ブランデー将軍……ティサピリアー軍の将軍。

◇◆◇物語◇◆◇
・起/ティサピリアー国の王子の妃として軍に従事していたアステルは、前線に送られ王子を見捨てて逃げた。人を殺したくなかったのだ。彼女は現在、よそ者たちの集まりで作られたリュン村で平和に暮らしていた。

・承/第九太陽系第九テラの宇宙ウイルスであり、一部の人類から神とされるティッサルトレイアはやさしいアステルが好きだった。いつまでもリュン村で平和に暮らしたいと思っていた。
 ところがブランデー将軍がアステルを敵前逃亡の咎でつかまえに来た。アステルを秘匿し、牙をむくリュン村の同士たち。アステルに事情を明かされたメテオラは、アステルが軍裁判にかけられるならば、彼女は人買いにだまされ従軍したのだと証言すると言ってくれた。だがティッサルトレイアはアステルが即刻処刑されるものと思い、彼女に宇宙ウイルスへの感染を持ちかけた。ブランデー将軍の配下が村に火を放ったので、宇宙ウイルスのティッサルトレイアはアステルを感染させ宿主になってもらわなければ滅ぶしかなかったのだった。

・転/闘いか、死か。ティッサルトレイアはアステルに選択を突きつける。速やかにアステルの意思を変えねば、みんな滅んでしまう。アステルは人を害してはいけないと主張するも、ティッサルトレイアは戦争でそれをしないのは悪だと説く。それによってアステルは良心を殺し、仲間たちを救うため、生き残るために闘いを選んだ。真の戦士としてそのやさしい心を封じ込め、ティッサルトレイアの力を借りて大地を割った。リュン村は黒煙を吐いた。

・結/リュン村が壊滅したという知らせにブランデー将軍は軍を引いた。脳と思考を侵す宇宙ウイルスに感染したというのにアステルは心を失わず、ティサピリアー軍に連れ去られてしまったメテオラたちを救いに旅立ったのだった。

-了-
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