第1話 ご挨拶

文字数 1,432文字

ここは幻声店。
声のお店……だった場所。



チリンとベルを鳴らして、誰かが店に入ってきた。

……い。いらっしゃいませ……。


って、店長。紛らわしいですね。今日はお暇なのですか?

別に暇ってわけじゃないのよ。
今は、声のお店はやらないみたい。

作品紹介のための場所に変えるようよ。

作品紹介?


俺たちと世界線が違うと思うけど。どうやって紹介していくんだ?

パラレルワールドですね。

お客様は、作品のキャラたちになるのでしょうか?

さすがルカちゃん。察しがいい。



マジか。

その手で作品紹介をしていくのか。


その割には俺たちのアイコンは『間に合わせ』だな。俺だけ若干、絵が崩れてないか?


それは、私たちは『声』キャラであって、小説キャラでもイラストキャラでもなかったですから。

きっと気が向けばそのうち、作ってくれると期待してるのです。

AIで作る『MakeGirlsMoe』を利用したアイコンだから、揺らぎが。

女用アイコンで無理やり男キャラ作った弊害だろ。

時間がないんだから仕方ないじゃない。

読書に小説にジャングル開拓にと、創造者様は忙しいんだから。

それでも充分かっこいいわよ。


どこかで空気の抜けるような音がする。
話を自己紹介に戻してください。
創造主がへこんでしまったようね。


まずは、幻声店の私たちの紹介からね。

ルカちゃん、お店の説明と一緒にお願いね。

はーい。


幻声店は『げんせいてん』と読みます。

み、店番のルカです。

お客様の安らぎになれるように、頑張ります。


……ドキドキ。私、ちゃんと出来てますか?

おしゃべり苦手なのです。声の時は無言時間が長くて、落ちたと思われました。

出来てる出来てる。


最初はもっと、つっかえて喋るキャラじゃなかったか?

ま、文字でつっかえながらだと、読むのが面倒だしな。



店員のアキだ。

よろしくな。

アキ、もう少し丁寧に対応しなさいとあれほど言ってるのに。


店長のシウよ。

お店にいることはほぼないわ。

お店の事はアキ……いえ。ルカちゃんに聞いてちょうだい。

店長もルカに投げっぱなしじゃないか。
うるさいわね。大人の事情があるのよ。


それよりも、注意文として出てくるくらいなら、自己紹介をしたらいいキャラもいるじゃない。

そっちの方が世界が違ってくるような……。
いや。どちらかと言えば、俺たち寄りのキャラだと思うぜ。

サイト案内人キャラなんていうマニアックな立場はさ。

やめてください。

ホームページから引っ張り出されて、Twitterまで任されて意味が分からないのに……こんなところでまで。


案内人キャラのドウルです。

アイコンは最近になって擬人化したもので、もともとは人間のキャラクターではありません。


そして、もう呼ばないでください。

あっという間に去ってしまった。


ほわわ。他のキャラさんを始めてみた。

真面目キャラだと思ってたけど、意外と愚痴があるんだな。


案内人キャラは他にもリオン・リオ・ネトというキャラがいたらしいが、サイト消滅とともに消え去ったらしい。

少し違うわよ。

リオンはもともとサイン代わりのイラストだったから、創造主が何か作品を作る事があればまた復活するかもしれないわ。

皆さん、詳しいですね……って、メモを見ながら?

え? どこからメモが?

私にはありませんよ。

それはまぁ……。大人の事情かな。


さてと、今回はこの程度でいいかしら。長くなりすぎると、読むのも疲れるわ。

書く方が疲れて、音を上げてるみたいだぜ。
次回は……サマードリームのキャラさんたちが来るのです。


ではでは、またのご来店お待ちしていますね。

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登場人物紹介

ルカ


恥ずかしがり屋の店番。雑用を押し付けられるが、気にせずこなす。

ただし、接客は超絶苦手。

アキ


粗雑な店員。敬語と雑用が嫌いで、全てをルカに押し付けようとする。

しかし意外と、客の受けが良く常連にはタメ語で話せるため長時間雑談にふける。

シウ


店長という肩書だが、店で見かける事がない。
面倒でアキとルカに店を任せているという話だが、別で仕事をやっているとかいないとか。

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