赤ちゃん
文字数 498文字
これも前の話と同じ頃の話。女の子とつき合ったヤツらのウワサ話なんかもよく聞いたな。不良学校のヤツが年上の働いている女とつき合って、金を出してもらって夜の方も教えてもらってたけど、子供ができたら逃げちまった。女がそいつの学校の門の前で待っていてもウソを教えていたんで、いつまでも一人で立っていたとか。その時はその女のことを可哀想に思ったな。そんな話の一つを次に。
女関係がすごくハデというかダラシないことで有名な大学生がいたらしい。友人がその男の家に遊びにいったときのこと。ピンポン呼び鈴しても返事がなくドアノブを引いたら鍵もかかってなかった。
一声かけて部屋に入ると、その男が赤ちゃんをあやしているところだった。顔をのぞき込みヨチヨチバーとしゃべりかけている。ただ、両腕には何も抱いていない。
次には床の方を見て片手を伸ばしながら、そっちは危ないから行っちゃダメヨと赤ちゃん言葉で呼びかける。もちろんそこには何もない。もう本当に危ないからダメ、と男が語気を強めた瞬間、ボンッという音とともにその先にあったオーディオのスイッチが突然入った。結局、その友人は黙ってその部屋をあとにしたらしい。
女関係がすごくハデというかダラシないことで有名な大学生がいたらしい。友人がその男の家に遊びにいったときのこと。ピンポン呼び鈴しても返事がなくドアノブを引いたら鍵もかかってなかった。
一声かけて部屋に入ると、その男が赤ちゃんをあやしているところだった。顔をのぞき込みヨチヨチバーとしゃべりかけている。ただ、両腕には何も抱いていない。
次には床の方を見て片手を伸ばしながら、そっちは危ないから行っちゃダメヨと赤ちゃん言葉で呼びかける。もちろんそこには何もない。もう本当に危ないからダメ、と男が語気を強めた瞬間、ボンッという音とともにその先にあったオーディオのスイッチが突然入った。結局、その友人は黙ってその部屋をあとにしたらしい。