【本編】４
文字数 975文字
Horahoho! Horahoho! pipipipi-Pii!
Zu! Da!dadada.da! サンバッ！
翼君！いけないっ！劣勢を理由に盤面を蹴り上げるなんて！
スンッ！（シュートーーー！）
ん！？空振り？盤面は無事？？
３八銀だ
なん！足で駒を打っ！でも！なぜ！？
翼君はサッカー少年。
使い慣れない前足ではなく、利き足である後ろ右足で指す方が脳が活性化されるのでしょう
理屈ではわかるような、わからないようなですが。そもそもを言えば、盤面を蹴飛ばして駒を打つ！こんな芸当が可能なのでしょうか！天才の無駄遣い！
翼君、見事に攻めを受けきりましたね。劣勢から五分に戻したのではないでしょうか？
いえ、翼君やや優勢！なんという劇的なぎゃ…
……
……
ー未来操作ー
僕以外の時間は停止する
レギュレーションでは能力の使用は禁止されていないけど…。
一試合くらい能力なしで勝ちたかったな。
よし、この盤面で時を動かせば、僕の勝利だ。
……あとは
……
少しだけ、少しだけ触るんだ。
やましい気持ちじゃない。地球の重力を確認するんだ。
遊人君…。それ以上はいけない
えっ、ぁっ！ごめんなさい！
えっ！えっ？なんでお姉さんは動けるの？
私には忘れられない男が一人いる。
えっ？
彼は私の指名客だった。そして彼はアナタと同じ、時間を止める力を持っていた。
私がそのことに気づいたのは、止まった時間の中で彼に…。彼の持ち駒を私の囲いにぶちこまれた時だった。
も、持ち駒？囲い？将棋の話をしているの？
性戯の話よ
？？？
japanese sex の方のShogiよ。
とにかく、私はその時に能力に耐性ができたみたい。
その男の人は…
私に示談金を払った後は、時間停止癖を治すためにカウンセリングに通っていたみたい。
でも、駄目だったのかしら。自殺したそうよ。
つぅーーー
泣いているの？わかってくれたかしら。
わかったけどわからないよ！
あいつは、学校に通っていて、サッカーの才能があって。それを他の種目に活かす事もできて。エッチなお姉ちゃんが応援してくれて…。
でも僕は。両親は隕石に突っ込んで死んで。能力でずるした結果の天才で。人を傷付けるために能力を使おうとしたクズで。誰も応援してくれないし、される価値もない。
宇宙で一人ぼっちなんだ。
わかってるんだ・・・。
遊人君…。駒を戻すことはできるかしら？
……
……
……
そして、時は動き出す
