第2話 誰かの逸話
文字数 2,485文字
『おい。私の宝石を出せといっている。』
夜空のような紺色の髪。だが、その瞳は闇に満ちた暗黒色。
羊のような角は、ジャラジャラと飾りの金銀を揺らしている。
『でっ…ですからっあの宝石は、伝説の物でゆえ、手に入りません…!!変わりにベラグルの花光石や…シャルジャンのグレードリファストーンはどうでしょう…!!』
二足歩行のトカゲは彼の召使いだ。
闇暗に満ちた表情は召使いを睨み、彼は手を振るった、
『エェいッ!!いらん!!何としてでも探せ!!!コシャマインの最大の財産を……!!!!』
『うぅん…ペルー?チリ?』
『いいや。』
おばさんは首を振る。
『分かった!フィリピンでしょ!』
『いいや…』
おばさんは首を振る
『イギリス…?』
『お前さん、さっきからどこのことを言ってるんだい。ヨーロッパ?ぺる?チリー?フィルピン?イギリース?そんな場所ないよ!お前さん、いったいどこから来たんだい?』
『日本の東京からです…』
それを聞くなりおばさんは表情を固くした。
『お前さん…一回顔洗ってきな…』
おばさんは、すみっこのドアを指さした。
私も表情が固まる。
私はおばさんの指さす洗面所へそのまま歩いていった。
「バタンッ」
私おかしくないのになぁ…?
眼鏡眼鏡…あれ?
眼鏡を外そうとしたとたん、眼鏡をしていないことに気がついた。
ぶつかった時に落としてしまったのかもしれないな。
ん?でも視界がはっきり見える?一体…なぜ…
『きゃぁぁー!!!』
私は悲鳴をあげた。
『どうしたんだい!』
おばさんが駆けつける。
『こっこれ…』
私は目の前にある鏡をゆっくりと指さした。
『なんだい、ただお前さんの顔が映ってるだけじゃないか』
そのに映るのは、頭のおかしいピンク色か、虹色が、そんな幼女が喜びそうな髪色に….変な服!!一体何のコスプレ!?
頑張ってかつらを外そうと頑張ってみる。
『外せない…いや、生えている…そんな…』
私は言葉では表せないくらいの絶望を感じた。
『当たり前だろ?スポスポ髪が外れたら怖いじゃないか、』
私は全てを悟った。
今の私は私ではない“誰か”で
ここはブラジルでもイギリスでも日本でもない…
もしかすると
異世界というやつなのか…
『どうかされました?』
一つの小さな病室で、私は大きな声をあげた。
『か…髪が………』
『?』
『あ…あ…私じゃない…!!!!!!』
どういうこと…?この黒髪の少女はだれ…!?
もしかすると…ここは…
私のいた世界じゃない…
『あっあの…私…!!別のせかいから…』
「ドンドンドンっ!!!!」
小さな病室のドアが力ずよく、うるさく叩かれた。
「ガラガラガラッ!!」
『ちょっと…君たち!』
『ボスーー!!!!!!!!!!』
後ろから止めに入る医師を無視して入ってきた者は、
いかつい見た目をし、黒色の服(学ラン)を着た学生たちだった。
『ボスッ大丈夫すか…!?!?』
ピアスだらけで、目つきが尖っている男が、真っ先にベッドに近づき私の手をとって言った。
後に続けて、ゴリゴリのメイクをした女子学生や、バットを持ったり、サングラスをかけたりしている人々が次々と入ってきた。
私は殺されるのかと怖すぎて身動きができずに固まった。
『ボスーーーーー!!けがはありませんか!?』
『あっあっ……』
ガタガタと震える身体を止めるのに私は精一杯だった。
『ボスーー!!無事で良かったですぅぅーーー………』
中には泣き出す者もいた。
このこ…いや、私は“ボス”という名前なのか…
つまり…さっきの女の人が言ってた“御嶽”って苗字なのかな…
とりあえずここからどうにかして逃げないと……!!
『どいたどいたァ!!!!』
逃げ出そうと思った瞬間。人盛りの奥から、学生たちとは比べ物にならないくらいの大きな影がぬっと出てきた。
『ひぇ…!!』
私は思わず声を出してしまった。
『お疲れ様です…!!』
いかつい学生たちが、次々と頭を下げる。
よく見るとその大きな影は、黒のスーツに真っ黒のサングラスをつけた図体のでかい三人ほどの男たちだった。人数人は殺してそうだ…
『うわぁぁぁん…!!』
『うぅ…うぅ』
次々に男たちがハンカチで涙をぬぐった。
『よかったっす…!!生きててよかったっす!!』
超スピードで男たちの情緒が切り替わった
『おい、お嬢はいつ退院できんだ』
医者の目の前にたつサングラスの男。
『あっえぇ…目立ったけがはないのですが、もう少し様子を見たほうがいいかと…』
困った様子で医者が述べると、サングラス男たちは眉間にしわをよせて身を乗り出した。
『はぁ!?!?お嬢は御嶽組で十年以上訓練を受けたエリートだぞ!?怪我なんか痛いはずがねぇ!!それともなんだ!?頭打っちまっておかしくなったとでもいうのか!?』
医者は少し間を開けた。
『まぁ…それに近いのですが少し様子がおかしく…』
『(やばい…!!ここでバレたらこの人たちに殺されるかも…!!)』
『あぁ…!!あれは冗談ですよ。』
私は、済ました顔して嘘をついた。
『てめぇ!!お嬢の冗談も分からねぇのか!!』
胸ぐらを掴む男。
『そっそういうことなら…今日書類を書いてただければ退院して大丈夫です!!』
医者は男たちをなだめながら言った。
こうして私は、見たことのない病室から怖い面をした男たちの家へ引きずり込まれることになったのであった。
私…異世界にいってしまったんだ…
こんなのアニメとか漫画でしか見たことない、
異世界ってフィクションではなかったのか…
『一回落ち着いてベットに戻りな、話聞いてやるから…』
おばさんは優しく肩を撫でた。
『というか、あんた。私が処置しておいたものの、そんなにスタスタ歩いて大丈夫なのかい?』
私はキョトンとした。
よく見ると腕や足が所々包帯が巻かれていて、複数箇所にあざがある。
気付かなかった
確かに目の前が真っ赤から真っ白になった時はまだ、この誰かさんの身体に慣れてなかったのか、神経が正常だったが、慣れたらもう私の神経に戻った
『こんなのかすり傷ですよ、昔は父に闘牛と戦わされたりしたし。』
お父さんあの後お母さんに怒られてたけど、
『えぇ…!?』
おばさんは思わず目を見開いた
『あんたどんな環境で育ってきたんだい…!?』
『ごく普通な環境です』
夜空のような紺色の髪。だが、その瞳は闇に満ちた暗黒色。
羊のような角は、ジャラジャラと飾りの金銀を揺らしている。
『でっ…ですからっあの宝石は、伝説の物でゆえ、手に入りません…!!変わりにベラグルの花光石や…シャルジャンのグレードリファストーンはどうでしょう…!!』
二足歩行のトカゲは彼の召使いだ。
闇暗に満ちた表情は召使いを睨み、彼は手を振るった、
『エェいッ!!いらん!!何としてでも探せ!!!コシャマインの最大の財産を……!!!!』
『うぅん…ペルー?チリ?』
『いいや。』
おばさんは首を振る。
『分かった!フィリピンでしょ!』
『いいや…』
おばさんは首を振る
『イギリス…?』
『お前さん、さっきからどこのことを言ってるんだい。ヨーロッパ?ぺる?チリー?フィルピン?イギリース?そんな場所ないよ!お前さん、いったいどこから来たんだい?』
『日本の東京からです…』
それを聞くなりおばさんは表情を固くした。
『お前さん…一回顔洗ってきな…』
おばさんは、すみっこのドアを指さした。
私も表情が固まる。
私はおばさんの指さす洗面所へそのまま歩いていった。
「バタンッ」
私おかしくないのになぁ…?
眼鏡眼鏡…あれ?
眼鏡を外そうとしたとたん、眼鏡をしていないことに気がついた。
ぶつかった時に落としてしまったのかもしれないな。
ん?でも視界がはっきり見える?一体…なぜ…
『きゃぁぁー!!!』
私は悲鳴をあげた。
『どうしたんだい!』
おばさんが駆けつける。
『こっこれ…』
私は目の前にある鏡をゆっくりと指さした。
『なんだい、ただお前さんの顔が映ってるだけじゃないか』
そのに映るのは、頭のおかしいピンク色か、虹色が、そんな幼女が喜びそうな髪色に….変な服!!一体何のコスプレ!?
頑張ってかつらを外そうと頑張ってみる。
『外せない…いや、生えている…そんな…』
私は言葉では表せないくらいの絶望を感じた。
『当たり前だろ?スポスポ髪が外れたら怖いじゃないか、』
私は全てを悟った。
今の私は私ではない“誰か”で
ここはブラジルでもイギリスでも日本でもない…
もしかすると
異世界というやつなのか…
『どうかされました?』
一つの小さな病室で、私は大きな声をあげた。
『か…髪が………』
『?』
『あ…あ…私じゃない…!!!!!!』
どういうこと…?この黒髪の少女はだれ…!?
もしかすると…ここは…
私のいた世界じゃない…
『あっあの…私…!!別のせかいから…』
「ドンドンドンっ!!!!」
小さな病室のドアが力ずよく、うるさく叩かれた。
「ガラガラガラッ!!」
『ちょっと…君たち!』
『ボスーー!!!!!!!!!!』
後ろから止めに入る医師を無視して入ってきた者は、
いかつい見た目をし、黒色の服(学ラン)を着た学生たちだった。
『ボスッ大丈夫すか…!?!?』
ピアスだらけで、目つきが尖っている男が、真っ先にベッドに近づき私の手をとって言った。
後に続けて、ゴリゴリのメイクをした女子学生や、バットを持ったり、サングラスをかけたりしている人々が次々と入ってきた。
私は殺されるのかと怖すぎて身動きができずに固まった。
『ボスーーーーー!!けがはありませんか!?』
『あっあっ……』
ガタガタと震える身体を止めるのに私は精一杯だった。
『ボスーー!!無事で良かったですぅぅーーー………』
中には泣き出す者もいた。
このこ…いや、私は“ボス”という名前なのか…
つまり…さっきの女の人が言ってた“御嶽”って苗字なのかな…
とりあえずここからどうにかして逃げないと……!!
『どいたどいたァ!!!!』
逃げ出そうと思った瞬間。人盛りの奥から、学生たちとは比べ物にならないくらいの大きな影がぬっと出てきた。
『ひぇ…!!』
私は思わず声を出してしまった。
『お疲れ様です…!!』
いかつい学生たちが、次々と頭を下げる。
よく見るとその大きな影は、黒のスーツに真っ黒のサングラスをつけた図体のでかい三人ほどの男たちだった。人数人は殺してそうだ…
『うわぁぁぁん…!!』
『うぅ…うぅ』
次々に男たちがハンカチで涙をぬぐった。
『よかったっす…!!生きててよかったっす!!』
超スピードで男たちの情緒が切り替わった
『おい、お嬢はいつ退院できんだ』
医者の目の前にたつサングラスの男。
『あっえぇ…目立ったけがはないのですが、もう少し様子を見たほうがいいかと…』
困った様子で医者が述べると、サングラス男たちは眉間にしわをよせて身を乗り出した。
『はぁ!?!?お嬢は御嶽組で十年以上訓練を受けたエリートだぞ!?怪我なんか痛いはずがねぇ!!それともなんだ!?頭打っちまっておかしくなったとでもいうのか!?』
医者は少し間を開けた。
『まぁ…それに近いのですが少し様子がおかしく…』
『(やばい…!!ここでバレたらこの人たちに殺されるかも…!!)』
『あぁ…!!あれは冗談ですよ。』
私は、済ました顔して嘘をついた。
『てめぇ!!お嬢の冗談も分からねぇのか!!』
胸ぐらを掴む男。
『そっそういうことなら…今日書類を書いてただければ退院して大丈夫です!!』
医者は男たちをなだめながら言った。
こうして私は、見たことのない病室から怖い面をした男たちの家へ引きずり込まれることになったのであった。
私…異世界にいってしまったんだ…
こんなのアニメとか漫画でしか見たことない、
異世界ってフィクションではなかったのか…
『一回落ち着いてベットに戻りな、話聞いてやるから…』
おばさんは優しく肩を撫でた。
『というか、あんた。私が処置しておいたものの、そんなにスタスタ歩いて大丈夫なのかい?』
私はキョトンとした。
よく見ると腕や足が所々包帯が巻かれていて、複数箇所にあざがある。
気付かなかった
確かに目の前が真っ赤から真っ白になった時はまだ、この誰かさんの身体に慣れてなかったのか、神経が正常だったが、慣れたらもう私の神経に戻った
『こんなのかすり傷ですよ、昔は父に闘牛と戦わされたりしたし。』
お父さんあの後お母さんに怒られてたけど、
『えぇ…!?』
おばさんは思わず目を見開いた
『あんたどんな環境で育ってきたんだい…!?』
『ごく普通な環境です』