吟遊詩人の幸と純

文字数 1,043文字

【アーティスト名】
 幸&純

【メンバー】
・幸子 17歳 歌を担当。楽器はハーモニカとギター
・純子 17歳 踊りを担当。

【概要】
 世界を放浪し、そこで感じたことを詩曲にして紛争地帯や難民キャンプをその笑顔と歌で明るくしていく現代の吟遊詩人。

【代表曲】
「世界に無関心なあなた達に捧げるラプソディー」
 今、世界で起きている悲劇、惨劇に向き合い、その中でたくましく生きる人々を鼓舞し紹介するソング。

【裏話】
 何をやっても上手くいかない幸子と純子には、特技がある。片や歌う事、片や踊ること。そんな二人は、ともに家庭内暴力から逃れるため、バイトで貯めたお金を元手に日本を出て世界一周の旅に出る。
 親が憎い。日本も嫌い。とにかく家から外に飛び出したいーーその一心から出た行動だったが、そこで二人は、自分達があまりに世界に無関心であったことにショックを受ける。
 世界には日本より劣っていたと思っていたのにいつの間にかはるかに日本より優れた成長を遂げている地域が山程あり、またその逆に絶句する程、貧しい地域もまた多くある。だか、どんな環境にあってもそこに適合し逞しく人々は生きていく。
 そんな様を見ながら、ときに危険な目にあったり、思わぬ助けを受けたりしながら、片言の英語で現地に溶け込み歌と踊りでもってして人々を明るくしていく過程を二人はネットの動画投稿サイト等に上げていく活動を続ける。
 そこで二人はある投資家に出会う。その投資家が言うには、二人の国日本は、少子化に多額の負債、硬直化した内向きな社会に疲弊し、滅びていくだろう。自分は日本を空売りする気だ、と。
 それを聞いた二人にはじめて愛国心の様なものが芽生えた。それは、威勢の良い偏狭なナショナリズムによるものとは違い、日本を外から見たが故に起こる広く寛容な視野に立つものだった。
 国が自分達に何をしてくれるか、ではなく、自分達が国に何が出来るだろうかーーそれを考えた末、自分達が今まで外の世界で感じて来た事、思いを綴った歌をパネルを交え、日本でコンサートをしょうと言う事になった。
 憎んだ親や祖国を許し抱擁する寛容さを身につけた二人のその計画にある企業が目をつける。講●社とR●R社である。
 今の負け癖が付いたしみったれた日本に喝を入れ、活性化し、その目を外に向けるには、二人の歌が特効薬だと考えた同社は、早速、二人の計画を実現すべく方策を練るのだった。
 そんな二人を筆者は、応援したいと思う。

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