第1話 2021年3月3日 《感恩》

文字数 999文字

感恩
折に触れ、有り難さ、嬉しさ、喜び、切なさに心いっぱいで、それがカタルシスを呼び、jokerを自認する自身に浄化を齎し、頬を伝う。

久しぶりに河川敷のグラウンドゴルフ場へアラヤの泥んこ狐を駆り行った。

予想通り、数人の男性が自車で訪れ、コースをまわっていた。

挨拶をして交ぜていただき、久しぶりに野外の芝のフィールドでフルスィングしたら、快感だった。

13時半過ぎに到着したため、8ホールあるコースを2回ほど巡り、14時となった。

矢幅さんは
「やるのなら、12時半ごろ来い」
とおっしゃられた。

一聴、ぶっきらぼうに受け取れるお言葉ではあるが、とても優しい方で、昨年の7月からこのスポーツを始めた自分にクラブとボールをくださったお方である。

その他にも、マーカーをくださった光さん。

ウェストポーチやマーカーを磁石でつけるホルダーをくださった大貫さん。

スコアをつける紙を挟む手帳カバーをくださった徳田さん。

いろんな年配の方々にとてもよくしていただいている。

それに皆さん、優しくアドバイスをしてくださり、耀子さんのお言葉通りにフルスィングしたら、最長の50mのホールでインワンをしたこともある。

素直に言葉通りにやってみると、とてもいい結果がでることが多いので、忠実にそれに従うようにしている。

ながらへばまたこの頃や偲ばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき

物心ついてから結構の間、生きづらさが自分の人生での感慨だった。

しかし、ここ数年、主に感ずるのは「感恩」である。


誠に会う人、接する人は良い方々で、生きる嬉しさ・喜びでいっぱいで、後少なくとも100年は生きていけそうである。

世の中にたえて苦しみなかりせば生きる心地はのどけからまし

苦悩こそいとど生きるはめでたけれウキ世になにか不服あるべき

町のグラウンドゴルフ会では多分、最年少と想われる。

20年以上のベテランも多く、本当に皆さん、腕がいい。

今日はヘルパーさんが来られる日だ。

そう考えて一旦帰宅し、ヘルパーさんと歓談し楽しむ。

やはり、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションは一番の癒しだ。

そして、文を学ぶ者として、écritureしている時がとても楽しい。

嘗て、虐められたり、ぞんざいに扱われたりしたこともある。

今なら、わかる。

それらの人々も傷ついていたのだと。

それ故、吾人生で出逢う人に決して悪い人はいない。

明日は朝風呂に出かけて、ゆったりと構え、河川敷へと向かおう。


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