第2話 解答例

文字数 1,388文字

【訳例. (※大よそ意味があっていれば良いと思います)】

 アヤは妊婦です。今、アヤはとても暗い部屋の中で自分のスマートフォンに語りかけています。
「オーケーブーマー、プラスチックによる海洋汚染の事について教えて」
 アヤはそう言いました。
 ブー!ブー!
 アヤのスマートフォンが鳴り、そして答えました。
『そんな事を聞いてどうするつもり?』
 アヤは戸惑いつつ答えました。
「お腹の中にいる赤ちゃんに悪い影響がないか知りたいの。赤ちゃんには健康なまま産まれてきて欲しいから」
 ブー!ブー!
 アヤのスマートフォンが鳴りました。
『赤ちゃんの健康は母親のせいであって、自然環境のせいではありません』
「安心して子供を産みたいの。今の社会は子供を一人でも必要としているでしょう?」
 アヤはスマートフォンに懇願するように言いました。
『少子化問題は若い人たちの我が侭が原因です。言い訳をしていないで、とっとと子供を産んでください』
「ん~じゃあ…オーケーブーマー、新しい保育園を作って」
 ブー!ブー!
 アヤのスマートフォンが鳴りました。
『新しい保育園ですって?保育園なんか作ったら子供による騒音問題が発生します。何故保育園が必要なんですか?』
 アヤのスマートフォンが不愉快そうに聞いてきました。
「私が働いている時は赤ちゃんの面倒が見られないから、保育園に預けたいの…でも、どこも一杯で」
 アヤは答えました。
 ブー!ブー!
『夫が働いている間に子供の面倒を母親が見るのが当然です。何故育児放棄をしてまで働きに出るんですか?女のくせにキャリアが欲しいんですか?』
「夫の収入だけだと暮らしていけないから、私が働かないといけないの」
 アヤは再度訴えるように答えました。
『収入が低い?スマートフォンを持っているんだから貧乏なワケでも無いでしょう』
「夫は非正規雇用だから、給料が低くて上がりにくいの。生活するだけで大変なの」
『あなたの夫は好きで非正規雇用になったのでしょう?』
「違うわ、働く先が非正規雇用しかなかったの…じゃあ、オーケーブーマー、夫に正規雇用と同じくらいの収入を保証して」
 ブー!ブー!
 アヤのスマートフォンが鳴りました。
『好きで非正規雇用になったくせに、正規雇用者と同じ待遇を望むなんて虫が良すぎます。甘えないで仕事を探しなさい』
 アヤは泣き出しました。
「オーケーブーマー、お願いだから…オーケーブーマー、お願い…この子に苦労をさせたくないの…」
 アヤがお腹をさすります。
 ブー!ブー! ブー!ブー! ブー!ブー!
 アヤのスマートフォンは何度も鳴り続けました。

問い1. アヤの人生はこの後、何が起こるでしょうか?
(                           )
問い2. アヤの赤ちゃんにはどのような未来が残されているでしょうか?
(                           )
【解答例終了】

 いかがでしたか?
 え?括弧の中の答えが書いてないですって?
 引っかかりましたね、これは『翻訳』問題なので、括弧の中は答えなくて良いのです!
 それに、括弧の中は何年も経たないと答えが出てこない問題です。
 その答えを労せず得たいと思うのはカンニングの精神です、気を付けましょう。

End.
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