第3話 不治だって言ってるでしょ!

文字数 827文字

 線維筋痛症は治りません。これはインターネット検索すればすぐ分かりますし、どこの医者に聞いてもそう言います。何故ってメカニズムが分かってないですからね。発生原因がわからないのに治し方が分かるはずがないのだ。

 線維筋痛症患者は全身痛に襲われているので、身体を伸ばしたり動かしたりすることが苦手です。それでも体調が良いときには、たまにはストレッチでもするか〜という気持ちになることもあります。動いてないのでバキバキなんです。
 そこで、YouTubeのストレッチ動画を見てみました。まずスタートの姿勢が胡座です。もう絶対無理です。膝も腿も張り裂けてしまう。次に、四つん這いです。膝小僧の皮が剥けて肉を直接当ててる感じですね。痛すぎる。3分くらい粘りましたが無理でした。(※線維筋痛症は人によって激痛箇所も症状も違うので、このストレッチが適している人はいるかもしれないです)

 仕方ない、生きる世界が違うんや……と思いつつ、一応「線維筋痛症 ストレッチ」で検索してみる。すると驚くことに、いくつかヒットしました。「線維筋痛症はこの運動で治る!」「線維筋痛症に効く薬、漢方、腸内細菌」「線維筋痛症の方向けの施術」等々。
 な、なぜ効くとか治ると書いてしまうのか……効かなかったらどうするつもりなんだろう。患者さんは死に物狂いで治療法を探しています。多分効く!というテンションで言われても迷惑です。みんなそんな希望に縋っては泣いているのです。医師だか施術者だか知りませんが、当人たちの気持ちが何も分かっていないな、と思った一幕でした。

 ちなみに「線維筋痛症の方向けストレッチ」もあったので見てみましたが、開始が胡座で、途中には四つん這いが。あ、無理だこれ……。残念。どなたか下半身不随の方向けのストレッチ動画とか出してくれないですかね。(不随だと言ってるのに足を動かす動画はありました。謎。)ま、多くの健常者は健常者だけで生きてると思ってるので、なかなか無いと思います。
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