第1話

文字数 526文字

“ 年下の男の子 ” は、キャンディーズの5枚目のシングル曲である。

You Tube Musicでは、キャンディーズの他にも多くの女性がこの歌の動画を上げている。

私は、この歌を聴くのが好きである。

なぜなら、この歌を聴くのが好きだからである。

ただし、私は、実年齢が60歳に近い。

60歳に近い男なら大概キャンディーズの “ 年下の男の子 ” をまともに聴けるワケがない。

しかし、私は、幸いなことに、精神年齢が20歳くらいであることが自慢の男である。

もっとも、古今東西でそんなことを自慢するのは私だけであろうが。

ところが、精神年齢が20歳くらいの私でさえ、この歌をまともに聴くのは容易ではない。

これは、考えてみればすぐわかることであろう。

20歳ともなれば、立派な大人としての自覚がある。

キャンディーズの “ 年下の男の子 ” を聴くのに抵抗を感じるのは当然のことである。

私は、この歌を何とか楽しく聴けないものかと考えた。

そして、考えに考えてようやく、自分の精神年齢を15歳くらいまで下げれば楽しく聴けるはずだということに気付いた。

実際にそこまで精神年齢を下げて聴くと、驚くほど感動的に聴けた。

それ以来、私は音楽的天上天下唯我独尊の世界を楽しめるようになった。
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