第4話

文字数 922文字

「師匠!師匠!!」

ライはひたすらヤンを置いてうす暗い血生臭い迷路のような儀式場を走った。

するとやがてその奥に一つの狭い小部屋のような部屋があった。

ライはその小部屋を見て、

「なんだろう?ここの小部屋。行き止まりか?」

と思いながら恐る恐るその小部屋の方に向かって行った。


ガリガリガリ…

何かを食っている音がする。

まさか、人間?

師匠が、ヤン導士が話していた邪鬼化した師がまさかこの薄暗い血生臭い部屋にいるのか?

師匠…、師匠!!

と思いライは思いっきり声をあげその小部屋に入った。


!!!

カリカリ…

だがライが思った事とは裏腹にそこの部屋にいるのは死体の骨をかじっている一匹の大きなネズミだった。

ライはそのネズミを見て、

「なんだ、ネズミか…」

と言い、気を張っていた肩を下ろしその血生臭い小部屋を出ようとし後ろを振り向こうとした。

だか出ようとした瞬間その時だった。

ライの後ろに血塗れに虚ろな瞳をし青白い顔をしたライの師匠ニフレムが立っており、そのニフレムはライに向かって、

「…来たのか、ライ。

どうして…」

と青白い顔をしながらライに言い、ニフレムはそのつったっているライに向かって体を押し倒しその部屋で襲いかかった。

「!」

「ハッ、ハッハッハァ…」

ライは青白い顔をしているニフレムに両手を押さえつけられ、首を舐められ押し倒されていた。

そしてその押さえつけているニフレムの体から奇妙な触手が何本か背中から飛び出し、尚もライの体をその触手が縛りつけていた。

ライは身動きが出来なかった。

抵抗し拒否する動きも出来たが、それよりもニフレムの怪しい触手の管からライの体に生気を吸いとられ徐々に心が蝕まれていく。

「…師匠、俺」

悶えいく意識の中で、ニムレムの顔は徐々に邪鬼の顔に変貌していく。

そしてライが倒れ意識を失いかけようとしたその時、場所を見つけ二人のこの光景を見たヤンは急いで結界札をニフレムの体に札をぶつけ、その札から無数の鉄の鎖がニフレムの体を縛りつけた。

そしてニフレムとライの体を引き離し、意識がうろうとし倒れてるライに向かって、

「ライ!」

と、大きな声で名前を呼び、

「バカ野郎!勝手に離れるんじゃねぇ!」

と言い、

ライを叱り、そしてヤンは邪鬼と化したニフレムと対面した。
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