第3話
文字数 693文字
「おい。よお」後から声をかけてくる者がいる。
振り返ると、そろって涼しげな寒色系の花柄アロハシャツを着た3人づれが、オレにまといついてくる。
「おい。よお。見ねえうちにだいぶ変わっちまったじゃねえか。……ヤセたっつうのかなあ」真ん中を歩くずんぐりしたゴリラ風の男がいうと、こらえきれず、3人声をあわせて吹き出し笑いをした。
3人のうちの一人は女の子で、
「うちのお姉ちゃんは元気にしてるんだろうね? まさかあんたみたいに……」話しているうちに笑顔がしぼみ、真剣になってしまった。
義妹はもとから柄の悪い顔を、深刻に翳らせてオレをニラんでくる。
気分が悪いや。
「なにか、オレの見た目がどうかしたって?」オレはシャツに直にふれる肺を動かして脅すようにいった。
「なんだい、コイツ」義妹が地面に唾をはく。
オレが立ち止まったので、3人も立ち止まり、オレたちは相対するかっこうになっていた。商店街の通行人は遠巻きにしてオレたちをみている者もいれば、走るように通り過ぎる者、気づいて折り返す者。
さっきの警官二人はいない。
「いつからそんな口きくようになったんだい」義妹が啖呵をきる。「みどころがあるかと、お姉ちゃんを嫁にやってみれば、なんてザマだい」スゴんでくる。
オレが変わったのは、みすぼらしい方向にだと勘違いしているようだ。オレの力を知らないな。
義妹といっしょにいる長身のミドル級ボクサーくずれが一歩オレに足をふみだした。きやがれ。まっぷたつにしてやる。
と、
「なんかヘンじゃねえか。いや、半分骸骨の顔がってワケじゃねえ。コイツ、デカくなってるぞ」兄貴分のズングリが目をしばたたかせていった。
振り返ると、そろって涼しげな寒色系の花柄アロハシャツを着た3人づれが、オレにまといついてくる。
「おい。よお。見ねえうちにだいぶ変わっちまったじゃねえか。……ヤセたっつうのかなあ」真ん中を歩くずんぐりしたゴリラ風の男がいうと、こらえきれず、3人声をあわせて吹き出し笑いをした。
3人のうちの一人は女の子で、
「うちのお姉ちゃんは元気にしてるんだろうね? まさかあんたみたいに……」話しているうちに笑顔がしぼみ、真剣になってしまった。
義妹はもとから柄の悪い顔を、深刻に翳らせてオレをニラんでくる。
気分が悪いや。
「なにか、オレの見た目がどうかしたって?」オレはシャツに直にふれる肺を動かして脅すようにいった。
「なんだい、コイツ」義妹が地面に唾をはく。
オレが立ち止まったので、3人も立ち止まり、オレたちは相対するかっこうになっていた。商店街の通行人は遠巻きにしてオレたちをみている者もいれば、走るように通り過ぎる者、気づいて折り返す者。
さっきの警官二人はいない。
「いつからそんな口きくようになったんだい」義妹が啖呵をきる。「みどころがあるかと、お姉ちゃんを嫁にやってみれば、なんてザマだい」スゴんでくる。
オレが変わったのは、みすぼらしい方向にだと勘違いしているようだ。オレの力を知らないな。
義妹といっしょにいる長身のミドル級ボクサーくずれが一歩オレに足をふみだした。きやがれ。まっぷたつにしてやる。
と、
「なんかヘンじゃねえか。いや、半分骸骨の顔がってワケじゃねえ。コイツ、デカくなってるぞ」兄貴分のズングリが目をしばたたかせていった。
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