第1話

文字数 817文字


 ある日 あかりちゃんが もりのなかをさんぽしていると まほうつかいのおねえさんにであいました。
 あかりちゃんは そのおねえさんから ふしぎなくつをもらいました。
 それを はいてあるくと あしもとから どんどんどんどん おはながさいていきます。
 そのおかげで くらかったもりは あかるくなりました。
 きょうも あかりちゃんは そのくつをはいて さんぽします。
 てくてくてく、ぱっぱっぱっ。
 あしもとから おはながさいていきます。
 すると どこからか こえがします。
「おーい」
 ふりむくと そこにはハチさんがいました。
「あら、ハチさん。どうしたの?」
「あかりちゃんが おはなをさかせていたんだね。ありがとう」
「いえいえ どういたしまして。ハチさんも おはなすきなの?」
「すきだよ。だいすき。とくにおはなのなかにある ハチミツがだいすきなんだ」
「ハチミツ?」
「そうだよ」ハチさんは おはなのなかに はいっていき なにかをもってきました。
それは きらきらとかがやく はちみつでした。
「ほら、これがハチミツ。たべてみて」
 そういわれて あかりちゃんは ハチミツをたべてみました。
「あまい! おいしい! さいこー!」
「そうでしょ。ぼくたちは このハチミツが ごはんなんだ。だからあかりちゃんには おれいを いわなくちゃなんだ。ありがとう」
「そうだったの。それはよかったわ」
「でも、あかりちゃんが さんぽするときじゃないと ハチミツがとれないんだよね」
「そうね。さんぽするのもつかれるから、ずっとはできないわ」
「せめてそのくつが ぼくもはけるサイズだったらなー」
「そうね。でもだいじょうぶ。わたし なるべくさんぽするから だいじょうぶ」
「ありがとう」
 あかりちゃんは ハチさんのまわりをスキップします。
 ぴょんぴょんぴょん、ぱっぱっぱっ。
 ぴょんぴょんぴょん、ぱっぱっぱっ。
 あかりちゃんは もりだけじゃなく ハチさんのかおも あかるくしました。

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