夜遊び

文字数 1,901文字

[chapter:月夜の下で]
幻想郷、白玉楼。
そして物音1つしない廊下。
ファイナルの部屋。
妖夢(…起きてない…かな?)
思った通りぐっすり寝ている。
妖夢(よしよし…)
…まさか自分の欲求のために薬を使う時が来るなんて。
布団の中に潜り込み、ファイナルの隣に転がる。
…温い。
不思議と瞼が落ちていく。
まだ一緒にいたい─のに…








─少しひんやりとしたものが肌に触れる。
それでも身体全体はまだ温い。
目を開く。
ぼんやりとした暗がりの中に、ファイナルの顔が見えた。
ファイナル「…おはよう。起こしたか?」
おはよう、と言ってもまだ外は暗い。
ファイナル「…睡眠薬のお礼だ」
妖夢「そ…それは…ちが」
いきなり口付けされる。
妖夢「んん…!」
ファイナル「違う?何言ってんだ」
妖夢「いや…私は…んふぅ!?」
口の中に指が入る。
妖夢「ん…んん」
無意識にその指を舐め始める。
ファイナル「…舐めるのか」
妖夢「…らっへぇ…んあ…///」
指が引き抜かれる。
その指の先から唾液が糸を引く。
ファイナル「まったく…」
妖夢「えへへ…んむ…///」
軽くキスをする。
そして口の中に舌が入ってくる。
ファイナル「……」
耳を塞がれる。
口の中でのいらやしい水音が聞こえる。
ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅと。
だんだんと気分が乗ってくる。
それはお互いに。
手が身体に触れる。
とても弱く、優しく撫でる。
それだけで身体が疼いてしまう。
理性がじわりじわりと溶けていく感覚。
キスと身体に触れられるだけでもう限界だ。
妖夢「ね……おねがぃ…きて……///」
ファイナル「んー?…」
手先が下の方に行くたび、期待が高まる。
妖夢「ふきゅうっ…!?な、なんで…ぇっ…」
決して豊満とは言えない胸に手が伸びる。
あくまで、楽しむように。
私の乳首に触れたり、舌で転がしたり。
妖夢「んっ……あっ…///」
声が漏れる。
絶頂したくとも、それだけでは刺激が弱すぎる。
妖夢「あ……ぁ…っ」
ファイナル「…まぁ、そろそろいいか…」
膣から漏れる愛液を少しだけなぞり、舐める。
そして私を見つめて微笑み─
[newpage]
ファイナル「…行くぞ?」
妖夢「うん…っ」
少しずつ入ってくる。
…プチッ
妖夢「…っあ!?
痛み。
微かだが、血が流れる感覚がある。
妖夢「なにが…?」
ファイナル「心配するな…そのうち消える」
妖夢「そのうち…んっ」
奥まで入り切った。
お腹が圧迫される感覚。
ここから先の快楽はまだ知らない。
期待と少しの恐怖が湧く。
ファイナルが動く。
想像以上の快楽が痛みを塗り替えていく。
妖夢「っ…あっ……///」
ファイナル「…少し激しくするからな」
妖夢「っえ…ちょっとま……」
肌が打ち付け合う音が早くなる。
それと共に快楽も倍になっていく。
もうなにも考えたくない。
今はただ、ファイナルと快楽に身を任せていたい。
妖夢「んっ、ああっ、ふっ、うあッ…!」
突かれるごとに喉から押し出されるように声が出る。
向こうの息づかいも乱れている。
手を繋ぐ。
指と指を絡めて、想いを伝える。
妖夢「え、へへ…んんッ……」
口を塞がれる。
快楽に伴う激しい息を逃がす場所が口から鼻に移る。
苦しい。けど気持ちいい。
─貴方に溺れられるならもうどうなっても構わない。
ファイナル「…そろそろイクが…良いよな?」
妖夢「いい…いいからッ…!」
動きがさらに激しくなる。
妖夢「─ぁぁぁぁああああぁぁぁぁ───!!!!」
ただ、快楽に従うままに声を上げる。
ファイナルの身体を全身で抱くようにして、自分が果てるまで快楽を求める。
ファイナル「─っ!」
妖夢「ふうっ!!」
自分の絶頂と共に、腟内で熱いものが注がれる。
同時にイッたのだ。
ファイナル「ふっ……はっ…」
妖夢「はぁ…はぁ…」
引き抜かれる。
出された精液が零れていくのが分かる。
しばらく見つめあったあと、お互いに抱きしめる。そしてそっと唇を合わせた。










長いキス。
まだ息は荒い。
でも、余熱を冷ますにはこれで十分だ。
もう一度やるとなるとお互いの体力が持たない。
妖夢「ん…」
唇が離れる。
ファイナル「……よしよし」
私の横に倒れながら、頭を撫でてくれる。
それだけで嬉しい。
妖夢「大好き…!」
ファイナル「…愛している。おやすみ、妖夢」
そして目を閉じる。
…ああ、やっぱり好きだ。
この人に会えて本当に。
─本当に良かった。
ファイナルの身体をそっと抱きしめる。
するとファイナルからも腕が伸びてきて、片腕で抱きしめられる。
はだけた服を直す気力はお互いに無い。
妖夢「おやすみ、ファイナル…」
少しだけ微笑むのが分かった。
睡魔が襲いかかる。
もうちょっとだけ、寝顔を見てたかったけれど…
そんな体力もない。
私は大人しく、睡魔の誘いに従うままにまぶたを落とし、眠りにつく─

END
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