第1話

文字数 1,442文字

自分の身体の部位に名前を付ける。
あるいは、身体の特定部位に自分とは別の人格があり、まるで相棒や友人・同居人のように一緒に過ごして、時には心の声で話しかけたりする。

という人は、どれくらいいるのだろうか?
マンガでは、たまにそういう表現を見かけるけど。

次の3つのマンガのキャラクターは、自身の肉体の一部に名前を付けたり「お前」と呼びかけたりしている。
①『I”s』(桂正和)の瀬戸一貴
②『ヒミズ』(古谷実)のオジさん(塚本とし夫)
③『弱虫ペダル』(渡辺航)の泉田塔一郎

パッと浮かんだマンガだけなので、他にもあるかもしれない。
※『寄生獣』(岩明均)のミギーや『美鳥の日々』(井上和郎)の春日野美鳥は、もともと自分と別の生き物が身体の一部になるため、ここには含めていない

『I”s』の一貴は自分のおちんちんのことを「キカンボウ」と呼ぶ。
『ヒミズ』のオジさんは自分のおちんちんを「お前」と言って、性犯罪を犯した後に≪お前のせいでオレの人生は台無しだ≫と呟く。
(おちんちんだけではない。私は別におちんちんおちんちんと言いたい訳ではないのです。)

『弱虫ペダル』の泉田は鍛え上げた肉体を持つ。彼は大胸筋の左右に名前を付けており、右の大胸筋を「アンディ」左の大胸筋を「フランク」と呼んでいる(後に広背筋などにも名前を付ける。広背筋は「ファビアン」)。自転車レース中に大胸筋に向かって話しかける泉田は、一人のときでも仲間とともに走っているように見える。

こうした身体の部位に名付け・相棒化・キャラ化する行為はマンガだからだろうか?

自分のおちんちんやおっぱい――性的特徴のある部位以外でも自分の手や足などに名前を付けたり、自分の身体で別のモノを飼っているあるいは同居しているような感覚。そういうのって、人によってはあるんだろうか?

「ねえ、君はおちんちんに、どんな名前を付けているんだい?」

飲み会の最中でもそんな会話は普通しないから、他の人がどんな風にしているかなんてわからない。
私自身は、例えば歩き疲れて足に疲労がたまったときでも、「おい、マイフット!あと少し、あと少しだけ、俺と一緒に進んでくれないか」なんてことは思わな――

!?
アレッ?
何だこれ??
キーボードに置いた左右の手が……ちょっ!やめてくれ!

「だいたい、昨今のゴールデンタイムのテレビはマジでつまんねー番組しかやってねえなおい。いやまあ、テレビはオワコンとか言われつつ、がんばってる番組はけっこうあるけど、さ。ゴールデンタイムはマジでオワコンだよ。コンビニとかフードチェーン紹介してりゃーいいと思ってんのかホントに。いや作り手の皆さまも限られた予算や環境でやってますです、か?マジで頼むぜ、おい。視聴者ナメンナ」

やめろ!やめてくれナユタ(右)!

「おい!ハローワークの前でシューキョーの勧誘すんじゃねえって。後ろの掲示板に勧誘行為禁止って貼ってあるのが見えないのか!職失って弱ってる人間を鴨にするとか、それがあなたがたの教えなんですかねぇ!人を鴨に変えるのが、お導きになるのでしょうか?って、聞こえてますかー」

FUKASiGi(左)も!ちょっ、ストップストップ!

頼むから二人とも、私の意思に反したことを勝手に書くのはやめてください。お願いします。

※当コラムの後半部分は完全なフィクションです。執筆者の意見や思想は一切含まれておりません。例え含まれているように見えたとしても、執筆者の右手「ナユタ」と左手「FUKASiGi」という存在が暴走して書いたものです
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