プロット

文字数 1,140文字

(起)ハッピーエンドを信じられない高校生一年生の女の子の久遠朱音(くおんあかね)。小学校の頃に優しい両親を事故で亡くしてから善良な人が報われる結末が実際はありえないと知ってしまう。今は祖父と祖母と中学生の弟の蒼羽(あおば)と暮らしている。
朱音は地元のハロウィンイベントの仮装パレードで体調が悪そうな変なカボチャ頭の男を助ける。男の名前はジャックといい、どうやら異世界から来た王子様で、王子の怠慢ぶりに激怒した魔法使いに呪いをかけられカボチャ頭になってしまったらしい。誰かを愛しその人から愛されれば呪いが解けるらしく運命の相手を探して、わざわさこの世界まで来たらしい。なぜか運命の人と勘違いし朱音についてくるジャック。
そんな話すぐに信じられるわけもなく、家まで追っかけてくるカボチャ頭を煮物でもしてやろうかと考えていた矢先、人気動画配信者を目指す弟がしゃべるカボチャの様子を動画を撮ってネットにあげてしまう。

(承)弟の蒼羽が上げた動画がネット上で本物か加工したものか話題になってしまう。味をしめた弟はまた動画があげたら人気者になるし、きっとジャックの呪いを解く人がみつかるかもしれないと提案する。頭がからっぽのジャックはすぐそれに乗ってしまう。その一方で気が気ではない朱音。
弟が取り揃えた機材を使ってカボちゃんねるという動画チャンネルをたちあげたところ大人気になる。カボチャの呪いをかけられ運命の人を探していることや、異世界の話を普段通り話しているだけだが、設定の作り込みが凄いと評価され、自分のことを運命の人と呼ぶファンが増える。朱音はジャックの純粋無垢さを知りこの人の呪いが解けばいいと願うようになる。

(転)
ある日カボちゃんねるのファンの中の女の子がジャックに直接会いたいとメッセージを送ってくる。危ない人かもしれないと会うことに反対する朱音と蒼羽。もしかしたら自分の運命の人かもしれないので、会いたいと思うジャック。
朱音はジャックは誰かに愛されたいんじゃなくてみんなに愛されたいだけでしょうと急所をつかれて喧嘩になる。
ジャックは二人の忠告を聞かずに待ち合わせ場所に行き、妬んでいた人たちに倉庫に閉じ込められてしまう。カボチャはマスクだと思われ、顔を生中継で晒そうとされる。けれど本当の顔なので、顔を晒すことはできない。絶体絶命のピンチ。

(結)
生配信に気づき倉庫に助けに行く朱音と蒼羽。ジャックの顔を晒すんならお前らの顔もネットに晒すとカメラを向けて脅すと、彼らは逃げていく。みんなから愛されることに躍起になりすぎて、ここまで自分を心配してくれる人がいることにようやく気づくジャック。自分を大切にしてくれる朱音と蒼羽を大切にしたいと思った瞬間ジャックの呪いが解けて元の姿に戻る。
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