第1話 動かないもの
文字数 382文字
「すー……すぅー……」
寝息?
寝息が聞こえる?
呼吸音なんか聞こえない筈なのに。
だってこいつらは「動かないもの」
呼吸はしていても呼吸音は通常聞き取れない。
カツ、コツ、コツ、コツ……二つ。
二つの動くものの音がする。
動くものは基本的に喧しいのだ。
全く奴らが静かになるのは「動かないものになった」時だけ。
その喧しさが苦手だと思う。
どちらかと言うと動かないものの方が好ましい。
安心出来る。
動かないものと言っても、本当は動いているのだが、動くものたちがあまりにも喧しい所為で動かないものの動きを認識出来ない。
とても、苛々する。
だけどあの二つの動くもの達の音はそれ程迄に苛立つ事はない。
確認すれば直ぐに去る。
気楽だ。
「すー……すうぅー……」
妙だな。
動かないものの呼吸音がまた聞こえた。
「スー……スゥゥー……スゥ……スゥゥー……」
寝息?
寝息が聞こえる?
呼吸音なんか聞こえない筈なのに。
だってこいつらは「動かないもの」
呼吸はしていても呼吸音は通常聞き取れない。
カツ、コツ、コツ、コツ……二つ。
二つの動くものの音がする。
動くものは基本的に喧しいのだ。
全く奴らが静かになるのは「動かないものになった」時だけ。
その喧しさが苦手だと思う。
どちらかと言うと動かないものの方が好ましい。
安心出来る。
動かないものと言っても、本当は動いているのだが、動くものたちがあまりにも喧しい所為で動かないものの動きを認識出来ない。
とても、苛々する。
だけどあの二つの動くもの達の音はそれ程迄に苛立つ事はない。
確認すれば直ぐに去る。
気楽だ。
「すー……すうぅー……」
妙だな。
動かないものの呼吸音がまた聞こえた。
「スー……スゥゥー……スゥ……スゥゥー……」