プロット

文字数 849文字

起)文野ありす(アリス)は読書が好きな中学1年生。最近は、いやしの空間である図書室が、イケメン図書委員の王寺輝也目当てにやってくる女子たちの声で台無しになっているのが悩み。ある夜、通学鞄の中から、借りた覚えのない、図書室の『不思議の国のアリス』を発見する。貸出期限はとうに切れていてもう図書室の本を借りられなくなるのではないかと慌てるアリス。取り落とした本のページから、時計ウサギが飛び出してくる。ウサギについていくと、夜の図書室に到着する。そこで、帽子屋と出会い、彼女に『裏の図書委員』になるよう提案される。

承)アリスの通う図書室には2種類の図書委員が存在する。表の図書委員は、ごく普通の図書委員、裏の図書委員は、貸出期限が過ぎた本から飛び出す登場人物たちを元の物語へと戻す役割があった。アリスは、『不思議の国のアリス』の登場人物たちと契約し、姿を消す能力などを手に入れる。同じく裏の図書委員である大上千歳は、童話の多くの悪者たちと契約していた。千歳によると、最近貸出期限を過ぎても本を返さない人間が続出しているという。

転)貸出期限を過ぎた本の一冊を、同じクラスの姫川真姫(ヒメ)が持っていることを突き止めた二人。ヒメが借りていた『プリンセス大図鑑』からは既に、たくさんのプリンセスたちが大脱走してしまっていた。ヒメは、プリンセス大図鑑の中の一人、『人魚姫』の人魚姫に取りつかれ、歌声の美しさにしか興味がなくなってしまっていた。ヒメの他にもたくさんの人たちが、登場人物たちに取りつかれ、我を失ってしまっていた。

結)これらの事件を起こした犯人は、王寺だった。彼は王子と契約し、様々な物語の登場人物をとりこにし、登場人物たちに物語から逃亡する提案をしていたのだった。裏の図書委員を解散させ、物語の登場人物たちを外の世界に放つのが目的だった。そのために、貸出期限の過ぎた本を様々な人の鞄に忍ばせていたのだった。王寺の計画を見破った2人は、ヒメとも協力し、すべての貸出期限の過ぎた本と登場人物を回収した。
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