第6話 コリドラスの「ダダちゃん」は暇である

文字数 1,079文字

こんにちは、コリドラスの「ダダちゃん」です。
皆さん、私は今現在、上下運動の真っただ中です。
といっても、上下に泳いでいるだけなんですが。
私がいる水槽の中には水草が浮いているのですが、これは「アオウキクサ」という物で、サイズはとても小さいのですが沢山浮いており、水面一面がほぼ浮草で覆われているところもあり、私が見上げると、浮草か根っこか、根っこにくっついている「ミナミヌマエビ」さん達しか見えない時があるくらいです。
小さな浮草の根っこに一匹のミナミヌマエビさん、それが沢山あるので、ちょっとした根っことエビさんの天井が出来ております。
上下運動中の私も水草の無い端っこで行っていますが、餌が投入されると水草の間から落ちてくるので、水草の根っこについているエビさんが数匹、落ちてしまっていますが、上手に泳ぎ場所を移動しています。
…事件が起こってしまうと思ったのですが、大丈夫でしたね。
私、コリドラス探偵という職業をしているもので、どうしても事件と思うと、私が必要になってくるのでは?と考えてしまうのです。
事件が起きたら私の出番なのですが、平和ですね。
ふぅ、やっぱりコリドラスたるもの、泳ぐのは楽しいですが、ソイル上を移動する方が良いですね。
んっ?あれは、石巻貝さんだった気がしますが、ミナミヌマエビさんがくっついていて、石巻貝さんがゆっくり移動するたびに、くっついているエビさんも移動していますね、あれはちょっとうらやましいです。
でも石巻貝さんはあまり動かないタイプで、動いている時はのんびりと動きますから、忙しく動き回るようなエビさんには不向きですね。
でも、やっぱり、ああやってエビさんに乗ってもらっている石巻貝さんは、正直羨ましいですね!私もああやってエビさんに頼ってもらいたいです。
しかし、私が近付くとエビさん達はピョンと飛んで行ってしまうのですよ、どうやら餌を探している時に、エビさん達の群れに私が突っ込んでしまうらしく、私の周りに散らばったエビさん達が舞っているのです。
追突事故を起こしてしまう時もしょっちゅうです。
私が本来なら事件を解決するはずなんですがね、なぜか私がエビさんとの衝突事故を起こしてしまい、そのたびにヌマさんに来てもらっています。
全く情けない話です。
コリドラスの「ダダちゃん」こと私は、探偵さんですよー?
皆様、何か事件に巻き込まれた際は、私が解決いたします!
…水槽内の事に限りますが。
お恥ずかしい話、今まで一件も事件を解決していません。
なので早く探偵として役立つ日が来るのを待っている最中です!

              第6話 終わり
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