文字数 608文字

悲しいなら悲しいままにして
泣きたいなら朝も昼も夜も泣き続けたらいいのに
いつも能天気に見えて好き勝手皆んなを振り回した
あの子が死んだ
私がそう思っていただけだろうけど
どこか似ている気がしていた
だけど私より我儘で気分屋で正直苦手だった
でもそれよりも本当に素直でかわいい人だった
こんな人が結局皆んなに愛される様で羨ましかった
2人で深く話した事も無いけれど
仕事の合間に少し話す
今ハマっている事好きな事の会話をいきなり思い出してどうする事もできない
気取らない話し方金髪の髪長い睫毛全てがあの子だ
何もなく生きていったら思い出す事もない存在だったのに
今では絶対に忘れられない人になって寂しいな
今までは自分に一番近いと思っていた言葉が今は一番遠い気がして
夜何もなく歩き回っても家に帰りたくなくても遠い
眠れなくなる程近い存在じゃないし
何も手に付かない程思い出も無いけど
ただただ会いたいな
本当に本当にかわいい人
流れてはいかない感情でいっぱい
馬鹿らしい事をしたなと思った
どこかで羨ましいとも思った
慰めるものも助けてくれるものもないのなら
最後は自分で引き止めるしかないのだろう
怖い暗い孤独をどうにかして耐えていたなら
また会えたかな
それとも楽になれると屈託のない顔で笑ったのかな
そうだったら嬉しいけどな
行き場のない感情が赤信号の前で立ち往生する
前に踏み出すわけにはいかず
そんな覚悟も持ち合わせていない
だけど何故かいつもより魅力的に輝いて見える赤
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