プロット

文字数 1,549文字

ラクガキもラクじゃない!

プロット案

起)日鶴舞(ひつるまい)は学校中の至る所にラクガキをしている、表向きは学校中の問題児。周りの生徒はみんな、舞がラクガキの度にこっぴどく怒られていると思っているから、誰もマネしないし、それでも続ける舞を面白がって応援しているヤツもいる。天地求馬(あまちきゅうま)もそのうちの一人。だけど、問題児なんてとんでもない! 実は舞のラクガキは、夜の校舎に集まってくる『学校ユ~レイ』を退治するために、学校側から頼まれて描いているものだったのだ。

承)夜になり、いつものように『学校ユ~レイ』を退治するために校舎に忍び込む舞と、同じ問題児の時沢せつな(ときざわせつな)。『学校ユ~レイ』は先生がいると出てこないので、大抵遠くに隠れてもしもの時に備えている。『学校ユ~レイ』は姿を現すなり、舞が描いたラクガキを褒めちぎった。「これはすごい、芸術だ!」「馬鹿にするやつの気が知れない!」など……。『学校ユ~レイ』とは実は「怒られた生徒の気持ちが具現化したもの」なので、問題児がやったことを褒めたり、先生や親に怒られたりした人同士で「わかるよ~その気持ち」と言って取り付くのだ。でも本当の問題児に取り付かないように、舞にわざと問題行為を起こさせて『学校ユ~レイ』をおびき寄せながら、彼らの相談を受けつつ、場合によっては「お祓い」をしているのだった。「今回も適当に話を聞いて終わりかな……」と思っていた舞とせつなの前に、新しい『学校ユ~レイ』が現れる。それはなんと、求馬のものだった。

転)求馬の『学校ユ~レイ』はなぜか何も言わず、ふよふよ浮かんでいるだけ。成績優秀でスポーツもできる求馬がどうして『学校ユ~レイ』なんて生み出してしまったのか。それに求馬の『学校ユ~レイ』は舞に向かって「ラクガキなんてやめろよ~」なんてこと言ってくるようになった。問題児のフリをしないといけないのに、求馬には嫌われたくない舞は必死に誤魔化しながら求馬の『学校ユ~レイ』を説得していく。そんな風に舞が毎日毎日求馬の『学校ユ~レイ』の相手ばかりしている隙に、なんと他の『学校ユ~レイ』たちが仲間同士で手を組んで昼間の学校に『ユ~レイ大戦争』を引き起こそうとしていた。舞が求馬のことでラクガキを疎かにしている間、学校ではひそかに問題児の行動が目立つようになっていた。その隙を狙って、問題児たちに取り付いて『学校ユ~レイ』は暴れようとしていたのだ! そんなことになったら大問題、ということで止めようとする舞だが、まさかのせつなは「面白そうだから」と『学校ユ~レイ』側に着くという。求馬の問題も解決していないのに、舞、大ピンチ!

結)ついにユ~レイ大戦争が始まってしまった。問題児に取り付いた『学校ユ~レイ』が校内でめちゃくちゃし、周りは大パニック! 影響を受ける生徒やダメな教師に取り付く『学校ユ~レイ』もいて、もう取り返しがつかなくなってきてしまう。挙句放送室をジャックしたせつなは「今日から私が神よ!」とか言い出し始めた。そんな状況を止めに来たのは、やはり求馬だった。求馬と舞は協力してせつなの暴走を止め、『学校ユ~レイ』たちに帰ってもらうよう説得してもらった。滅茶苦茶した反省として、せつなと『学校ユ~レイ』たちは夜の間に学校をきれいにすることで、事件は無事に片付いた。「ところで、求馬は何の不満があったの?」と舞が求馬の『学校ユ~レイ』が出た理由について聞くと、求馬は「親が言うんだよ。あんな問題児と仲良くしちゃ駄目だって。だから舞には、ラクガキをやめてほしかったんだ」という。いよいよ隠し切れなくなった舞は求馬も仲間に入れてもらうように頼み、改めて三人で『学校ユ~レイ』と向き合っていくことになったのだ。

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