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文字数 633文字
茜色に染まる空。糸を引く雲。見渡す限りの平原。
そこはぼくの村でも一番見晴らしのいい場所だった。
そして、目の前にはぼくの幼馴染――エミルがいる。
ぼくが呼び出したのだ。
すごく眺めがいい、って言ってくれたから、景色が一番映えるこの時間帯を選んだ。
エミルに伝えたいことがある。
いつから意識したのかは分からない。
気がついたら、エミルのことを追いかけていた。
それでも、関係が変わってしまうくらいなら。
そう思って、何度か諦めようと思った。諦めきれなかった。
今から、ぼくはエミルにこの気持ちを伝えようと思っている。
そこはぼくの村でも一番見晴らしのいい場所だった。
そして、目の前にはぼくの幼馴染――エミルがいる。
ぼくが呼び出したのだ。
すごく眺めがいい、って言ってくれたから、景色が一番映えるこの時間帯を選んだ。
エミルに伝えたいことがある。
いつから意識したのかは分からない。
気がついたら、エミルのことを追いかけていた。
それでも、関係が変わってしまうくらいなら。
そう思って、何度か諦めようと思った。諦めきれなかった。
今から、ぼくはエミルにこの気持ちを伝えようと思っている。
一瞬の沈黙。永遠にも思えた。
ぼくは深々と頭を下げていて、エミルの顔を盗み見ることはできなかった。
きっと、エミルは戸惑っているだろう。
もしかしたら、困らせてしまったかも知れない。
でも、ぼくにも勝算はあった。
今までの関係を壊してしまうかも知れないのだから、ある程度の確信がなければ動くことなんてできない。
一緒にいる時間は他の誰よりも長かったし、一緒にいる間、笑顔を浮かべてくれた。
ぼくといる時が一番ホッとすると言ってくれた。
きっと、エミルもぼくと同じ気持ちだ。
だから――
ぼくは深々と頭を下げていて、エミルの顔を盗み見ることはできなかった。
きっと、エミルは戸惑っているだろう。
もしかしたら、困らせてしまったかも知れない。
でも、ぼくにも勝算はあった。
今までの関係を壊してしまうかも知れないのだから、ある程度の確信がなければ動くことなんてできない。
一緒にいる時間は他の誰よりも長かったし、一緒にいる間、笑顔を浮かべてくれた。
ぼくといる時が一番ホッとすると言ってくれた。
きっと、エミルもぼくと同じ気持ちだ。
だから――
と言われた時、ぼくは何を言われたのか分からなかった。
動揺のあまり何も考えられなくなっていたのだろう。
動揺のあまり何も考えられなくなっていたのだろう。
ぼくはみっともなくも食い下がっていた。