第9話 もっかん鳥と

文字数 823文字

〜第9話 もっかん鳥と〜
「いやはや、あなたが神の使い手の方とは、誠に恐れ入った。」
「本当、驚きましたわ。」
「いえ、まだ私も使い手とはいえ未熟者ですし。。。。」

なぜかは私自身もわからないが、動物と話し合うことができるようになったのだ。使い手の力はふとしたことで目覚めるが、もっかん鳥は全世界の鳥の始祖とも言われていて、力が発動しやすいのではないかと。サナがそう教えてくれた。さっそく、もっかん鳥のアキト、サナと話している。

「ご存知ないかもしれないが、私たち動物は神の使い手を大いに尊敬している。」
「そうですわ。神の使い手は動物たちのことをよく知ることができる立場であり、その特権を持って私たちのために心を砕いてくださる方なのですから。今までの方のように。」
「な、なるほど。」

めちゃくちゃ期待が高そうだな。これはやばいぞー。

「うむ。私たちは神の使い手の偉業をいくつも聞いて育っている。」
「向こうの民族デーラ人が島に放火したときはいち早く消火活動に入ってくださいましたし。」
「森の環境が悪いときには熊をとりすぎないよう勧告してくれたようだな。」
「へええええ、すごいですね。」
「だから私たちは神の使い手に従うのですよ。」
「そうだ、デーラ人で1つ思い出したのだが、使い手様に申し上げたいことがある。」
「ふぇ?」

アキトが深刻そうな顔をして言った。

「最近、デーラ人の動向が怪しい。」
「それは、、、、、?」
「そうです。私たち、ここに来る前はデーラ人の大陸にいるのですが、そこで、、、、。」
「はい。。。」
「単刀直入に言おう。デーラ人が武器の開発を進めているようだ。」
「え?」

随分物騒なお話だ。

「その矛先は、おおかた、アール民族でしょう。」
「ここは豊富な資源がある。狙われておかしくない。」
「まあ、そうですけど、、、」

そういう噂は聞いていたけど、本当だったのかな。。。
アキト、サナが嘘をついているようには見えないし。

「私、どうしたら良いのでしょう?」

「「それは、」」
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