プロット

文字数 1,039文字




料理研究家の母が仕事で海外に行くため、年末年始を母方の祖母の家で過ごすことになった中学生の美遥。料理研究家の母を持つ美遥だったが、美遥は料理が大の苦手だった。
それといつも厳しい顔をしている祖母が苦手な美遥。一緒に生活する中で、実は祖母がドール好きで、ジオラマやミニチュア制作が得意なことを知る。
亡くなった祖父と作り上げた「懐かし街」というジオラマの一角に、ミニチュア食堂を作らないかと祖母に提案された美遥は、お隣に住む無口な幼稚園児の菜都実ちゃんとともに、懐かし街食堂の開店を目指す。





実際の料理を作るのは苦手な美遥だったが、ミニチュアの食べ物を作ることは得意だと知る。
ミニチュア制作にハマるなか、菜都実ちゃんのお母さんが病気で入院していること、菜都実ちゃんが元気になったお母さんの作ったご飯が食べたいと願っていることなどを知る美遥。
懐かし街食堂の完成を間近に、実は自分の母が仕事と噓をつき恋人に会いに行っていたことを知り激怒する。
ミニチュア制作を中断した美遥。そんななか菜都実ちゃんのお母さんが亡くなったという知らせを受ける。





お葬式に出席した美遥は、菜都実ちゃんがまったく喋らなくなってしまったことを心配し、元気づけようと菜都実ちゃんの好きなハンバーグのミニチュアを制作する。
菜都実ちゃんのお母さんが残したレシピを元に再現したハンバーグのミニチュアを受け取った菜都実ちゃんは、その場で大泣きしてしまう。
余計なことをしてしまったと後悔する美遥。それから自宅に帰った美遥は、母と対話する。母は美遥のことを考えて父親が必要なのではと悩んでいたこと、美遥は仕事が忙しい母ともう少し一緒にいる時間が欲しかったことなどを話す。
お互いの気持ちを話し合った二人は和解する。





春休み。再び祖母のもとを訪れた美遥は、駅で自分を迎えに来た菜都実ちゃんに抱きつかれる。菜都実ちゃんのポシェットには、キーホルダーに加工されたハンバーグのミニチュアが下げられていた。
「あの時はね、悲しい気持ちとうれしい気持ちが、ごちゃまぜになって泣いてしまったんだよ」と菜都実ちゃんのお父さんは言う。菜都実ちゃんは懐かし街食堂を完成させようと美遥の手を引く。


開店したジオラマの懐かし街食堂。
メニューには菜都実ちゃんのお母さんが残したレシピを再現した料理が並ぶ。
レシピの再現を手伝ってくれた母にお礼を言う美遥。

祖母の作ったミニチュアのチラシには
"心に「おいしい!」をお届けします。"
と書かれていた。
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