第3話

文字数 2,840文字

その3

次の夜だった警察犬を連れた警察官は事件があったマイケルの家
で犯人の手がかりを探していた、すると。
「バウッ‼︎、バウッ‼︎」と警察犬が吠えた。
「どうしたジャック何か見つけたのか⁉︎」と懐中電灯をそっちへ向けたがぱっと見
そこには何もなかった、もしかしたらと思いそっちへ一歩近づいた時、
やつの持ってたピッケルが警官の頭を貫いた。
どさりと倒れた彼の横の警察犬はやつに対して吠えるが、そいつは犬の首を掴み
棺桶に放り込んだ。
「どうした⁉︎」と他の警官もやってきたが、駆けつけたとこで同じようなものだった。



「昨夜、事件を捜査していた警察官3名が殺害される事件がありました。
遺体は鋭い鈍器で殴られた傷があり、また同行していた警察犬も行方がわからないと…」
テレビのニュースを見ながら朝食を食べるルイスとその両親、先に食べ終わったルイスは
カバンを持って両親に挨拶して外のバスに乗った。
バスの中でいつものエミリーとボブの近くの席に座って彼らと話した。
「ルイスおはよう、昨日の事件見た?」
「うん…、ブラック・ボーンは今度は警官を殺したらしい」
「しかも、マイケルの家のとこで起きたってさ」
その話をした時彼らは次にこんなことを話した。
「そういえば、マイケル最近学校へ来ないね」
とエミリーはぼそっと言った、その事を聞きボブははあーっとため息をつき言った。
「マイケル…あいつに父ちゃんと母ちゃん襲われて、飼ってた犬さらわれたんだよな」
「今どこにいるのだろう…」と本を読みながらルイスは話す。
これ以上の話は何も出てこないまま、学校へ着くまで3人は黙っていた。
授業中も彼らの頭にはマイケルの事があった。
その時にルイスが横のエミリーにコソッと話した。
「エミリー、ボブも連れて僕らでマイケルを探しに行こうよ」
「うん、わかった」と頷いて放課後、帰りのバスに乗らずにマイケルの家へと向かった
しかしそこにはいないとすぐにわかった、“キープ・アウト”の黄色いテープがそう
わからせてきたから。
「もしかしたら警察署にまだいたりして」とボブが言う。
「もしそうだったらさらに歩かなくちゃね」とルイスはその言葉に返した。
「じゃあ今日のところはおかえりね」とエミリーは振り返った、するとその先に見覚えのある
姿がいた、あのブラウンの髪の毛に青い目、マイケルがそこにいた。
「エミリー、ボブ、ルイス…」
「マイケル‼︎」とエミリーは彼に駆け寄った。
「大丈夫だったの⁉︎、みんな心配してたんだよ!」
「悪いな…ちょっと色々あってな…」
と少し黙って彼はさらに言った。
「お前らも知ってるだろう…ブラック・ボーンが家にやってきた。
父ちゃんと母ちゃんを襲って、バックをさらっていった…だから」
「だから…まさか」
3人は思った、マイケルは無茶なことを平気でやる奴だから言うことはすぐわかった。
「俺はブラックボーンをやっつける、兄貴と一緒に奴を追っている」
「そんな!やめなよ‼︎殺されちゃうよ‼︎」とエミリーは止めようとするが
彼はこう言った。
「殺されねえよ!、それに奴をそのままにしておくとダメだし…それに、バックを助けないと」
グッと手を握り、怒りや悲しみを噛み締めて、続けてマイケルは彼らにこう言った。
「別にお前らを巻き込むわけはない、だけど今は自分の身を守っとけ、これは
お前らだけじゃなくて家族もだよ」
その後に「じゃあな」と手を振り彼らの前へ去ろうとした、その時ルイスがこう叫んだ。
「僕も行く‼︎」いつも弱虫でびくびくした奴と思ってた彼らはその本人の言葉に驚いた
「…、どこまで役立つかわからない、足を引っ張るかもしれないけど…、
友達をほっとく事は出来ない‼︎」
「ルイス…」
「エミリー、ボブは一緒にくるよね⁉︎」と2人も誘うように言った。
しかし返ってきた言葉は至極真っ当な言葉であった。
「ごめんルイス、私らはそれにはのれない。」
「そうだよ…危ない目にはあいたくないからな…」
「エミリー!、ボブ!、そんな!」
とルイスは2人にどうして⁉︎と言うような顔をした。しかしマイケルは
「待てよルイス」と言った。
「別にいいよ、無理に来いって言わないから、じゃあな」とルイスと一緒に彼らの前へ
去って行った。
それから次の日、マイケルもルイスもいなかった。
学校が終わり、エミリーとボブは今日はバスに乗らずに歩いて帰っていた。
その道中二人はマイケル達の事やブラック・ボーンの事を話した。
「ボブ、私さ思ったんだけど、これもし自分たちもあったらどう思う?」
「どうって…それは…」
とわかってるけど簡単には言えず、どう答えればいいかわからないボブに対して
エミリーは言った。
「怖いし、いやだよ、家族が襲われて大切なペットを攫われるのは…」
それに対しボブも答えた。
「俺のとこは母ちゃんがいるし、動物を飼ってると言っても食べるための鳥だけだけど…
母ちゃんをそんな目に合わせたくないぜ…」
「もう一度マイケルところへ行こう…言うことはわかってるよね」
という言葉にうんと頷き、二人は走って彼を‘探しに行った。その時に背の高い誰かとぶつかって
しまった。
「す…すみません、…て、あれ?」その相手の顔を見上げると、その相手はマイク、
マイケルの兄だった。
「マイク!、ちょうどよかった!」
「エミリー、ボブ、お前ら何やってんだ?」
と彼らに聞くと、2人は直球にこう言った。
「私らもブラック・ボーンをやっつけるのを手伝うよ‼︎」
「俺もだぜ‼︎」
それに対して、マイクは驚いた、そして彼らに言い放った。
「バカな事を言うんじゃねえ!、これはお前らには関係ない事だから
すぐに家に帰るんだ!」
彼らより少し大人のマイクからしたら、弟と同じくらいの子を巻き込むのは
あまりにも酷な事だろう、止めるのも当たり前。
ところが後ろから。
「兄貴、いいじゃねえか、仲間が増えるんだし」
マイクが振り向いた後ろにはマイケルがいた、ちゃっかりルイスも同行していた。
「ボブ、エミリー…来てくれたんだ」と感激するルイス。
「兄貴も早いとこ方をつけたいんだろ、父ちゃんと母ちゃんの敵討ち、そして
バックを取り戻すのをさ…」
と悲しみもありながらも静かに話すマイケルを見て、マイクは
「俺は何があっても責任はとらんぞ…」と2人に言った。
そしてボブとエミリーはうんっとうなずいて彼らについて行った。
「マイケル、まずあいつを追うよりも何か情報を掴まないと…」
と作戦を打ち出すエミリー、それに対してマイケルは
「情報なら、前に話しただろ」と返した。
「そうじゃないんだ、奴が現れそうな場所とかを調べるんだ」
「とは言ってもそんなもんは…はっ」
ボブは何かを思い出した、このブラック・ボーンはどこから来たのか、彼らはわかった
「確か学校で流れた噂だったよね…」
この噂はどこから、誰が流したのか、そこが謎だった。
その源泉を見つけさえすればやつを倒せる鍵になるだけでなく、
奴の正体がわかるかもしれない、そうわかったら明日はやることがなんなのかわかるだろう
そしてその日彼らは学校へ向かった。
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