最期の森

文字数 857文字

美鈴たちは、トンネルから逃げ出し、山道に逃げ込んだ。

空には黒い雲が立ち込め、遠くではゴロゴロと雷鳴が聞こえてきた。

しばらくすると雨はどしゃ降りになり、着ている服もすぐに水分を含み、肌に貼り付いてきた……。

2017/08/08 12:52
な……何でこんなところで田中と山田が殺されてるのよ!!
2017/08/08 12:55
分からないわ!!

それよりも理子!!

これ以上は危ないわ!!

帰りましょ!!

2017/08/08 12:56
ええ~、嫌だよ!!

折角面白くなってきたのに……。

2017/08/08 12:56
もう嫌だよ!!

帰りたいよ!!

2017/08/08 12:58
紗愛は、今まで以上の哀愁を込めた言葉でお母さんに助けを求めようとスマートフォンを手にした。

しかし、スマートフォンに表示されたのは、無情にも圏外という文字だけ。フラグが一本も立つことはなかった。代わりのフラグとして、死亡フラグが乱立しているが……。

2017/08/08 12:58
嫌だよ……どうして繋がらないの?!

お母さん……助けてよ!!

2017/08/08 13:01
嘘でしょ……どうしてこんなことに……。
2017/08/08 13:02
早く町に降りよう!!
2017/08/08 13:02
でも、ここどこなの?

あたしら、完全に迷ったかも……。

2017/08/08 13:03
遭難してしまった。

気が動転していたからに違いない。

田中と山田が惨殺されたのは間違いない。

美鈴はこの目でしっかりと確認した。

崎島トンネルの壁に磔にされていたのも事実だ。

紗愛にも怖い思いをさせた。

愛海には、迷惑をかけてまでついてきてくれた。

理子は、新聞部の部長として美鈴たちを安心させようとしてくれた。

だから、一緒に帰ろう、と思った。

2017/08/08 13:05
その命……よこせ……

その命……よこせ……

2017/08/08 13:09
老婆のような恐ろしい声が聞こえてきた。

4人は、声の主を探して辺りを確認してみたが、何もいない。

しかし、その驚異は4人に近づきつつあったのだ。

そして、4人が後ろを振り替えると……

斧を持った朽ち果てたミイラのような老婆が立っていたのであった。



その後、美鈴・紗愛・愛海・理子の行方は分かっていない。


しかし、新たな心霊現象として、4人の若い女性の笑い声と走る音などが聞こえる……という噂を残して……。


皆さん、肝試しはいいですが、決して興味本意で危険な所には立ち入らないようにしましょう。

この危険は、皆さんにも迫っている事ですから……。

2017/08/08 13:09
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登場人物紹介

美鈴


心霊スポットとオカルト好きな少女。

今回、心霊トンネルとして有名な崎島トンネルに出向こうと企画する

理子


新聞部部長。

オカルト大好きな少女。

崎島トンネルの取材に出向く。

紗愛(さな)


オカルトにトラウマがある少女。

彼女は、無事に生還できるのか?!



愛海


美鈴の友人で幼なじみ

小学校時代からの友達で付き合いも古い。

オカルトに関してはあまり興味もなく、信用もしていない。

今回は、美鈴の付き添いで心霊トンネルに向かう。

白鷺先生


美鈴たちのクラスの担任。

心霊スポットに行かないように指示を出すが……

校長


美鈴たちの学校の校長先生。

チャームポイントは、金の入れ歯(笑)

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