プロット

文字数 1,717文字

起)私立煌々(きらきら)学園中等部で「デート部」というデートの依頼があった者とデートをするという部活に所属する、学校一美少女の主人公、如月花子(きさらぎはなこ)。黙っていると大和美人のように気品のある少女なのだが、口を開くとワガママというか無理難題をいうかぐや姫になってしまう。このデート部には花子のような外見は美しいが内面に難を持った男女四人が集められている。花子より美人と言われたいと野望を持ち、外見が良い者にぶりっ子をして裏でブサイクを馬鹿にする、水無瀬千代子(みなせちよこ)。海外では飛び級出来る程の秀才で成績が悪い者を馬鹿にする、伊勢見辰雄(いせみたつお)。お城のような豪邸に住み貧乏を馬鹿にする、早乙女太郎(さおとめたろう)。デート部は自ら入ることが出来ず、将来一流と呼ばれる者となる、学生の中でも雲の上にいる、神とも呼ばれる唯一無二の存在である生徒会より選出される。そのためデート部に選ばれることは名誉なことなのだ。しかしデート部はデートの申込みをされたら必ずデートをしなければならないのが絶対のルールだ。


承)それぞれ指名をされデートをするのだが、花子たちは何不自由なく育ったためデートプランなど考えたこともなかった。そのためデートを申し込んで来た相手にデートプランを全て任せ、さらに相手に合わせようとしない花子たちはクレームが殺到してデート部を降ろされてしまう。そう、彼らは恋もしたことがなければ誰かを思いやるという心というものを持ち合わせていなかったのだ。花子たちの代わりにデート部に指名された四人、鳳凰陽葵(ほうおうひまり)雲母乃愛(きららのあ)龍虎天空(りゅうこそら)百目鬼立夢(どうめきりずむ)の通称地味四銃士は、外見は地味だが笑顔と優しさを絶やさない内面が美しい人物たち。元デート部とは真逆で恋にも積極的で心が豊かであった。自分たちは勝ち組だと思いこんでいる花子たちはデート部に戻りたいと新デート部の地味四銃士に色んな勝負を申し込む。花子たちにはプライドがあったのだ。彼らは何不自由なく育ち、欲しい物は全て買ってもらうことが出来たが実の親から褒められたことがなかった。そのため誰かに認められたい必要とされる存在に憧れていたのだ。


転)花子たちは地味四銃士にデートプラン対決、ファッション対決、可愛いペット対決、勉強対決、スポーツ対決などどんなことも勝負にして挑むが勝つことは出来ないでいた。対決を見ていた生徒会長の神威空遥(かむいそなた)が「君たちの個性は素晴らしいよ。でも君たちのその感覚を誰かに認めてもらったことはあるの?」と言ってくる。そう花子たちは今まで自分たちが良いと思った行動しかしていなかった。世間の当たり前、流行りも知らず、誰かに合わせる誰かに喜んでもらえるという感覚がなかったのだ。花子たちには全てを肯定する作り物の友人しかおらず、相談できる相手が親しかいなかった。しかし普段話すこともない親にどう相談していいかわからず、四銃士に挑んだ勝負を親たちにも挑む形となる。社会に出ている親たちに勝負事を通して色々と学び人として成長をしていく。そして花子たちは彼らの魅力を知るためにそれぞれデートに誘うことにする。そしてデートのコツを学び、人として大切な心、それぞれが持つ個性という魅力に気が付き始める。そして花子たちはデート部(仮)として部活を再開する。心と行動を入れ替えた花子たちは、デートの誘いが増え、彼ら自身もデートを重なるたびに成長していく。そして恋心に気づき始める。


結)花子たちは自分から人を好きになったことがなく、それぞれが好きになった相手に好かれようと、そして好きという気持ちを伝えようと努力をし始め告白をして付き合うことになる。そして大好きな人とのデートを楽しむようになる。それからデート部は八人となり活動を新たに始める。生徒会の本当の目的は新旧デード部のメンバーの意識を変えることにあった。旧メンバーには容姿や自分の感覚も大事だが、常識や誰かを思いやる心や人との付き合い方を学ばせることにあった。新メンバーには自分たちのよさを理解しそれを受け入れ自分らしさを学ばせることにあった。「デート部」の目的それは、ただデートをするのではなくお互いを知り理解し合うこと、距離の図り方やそれぞれの個性を考えるという人との付き合い方を学ぶことである。
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