第6話

文字数 930文字

そう思ったとき、志帆は、やりきれない思いになっていた。
 そして、ヒロタカは、自分は、志帆と堀之内まで来ていることを、何の疑問もなく、今、国道を歩いている。
「あ、もう、10時半だ」
 とヒロタカは、時計を観て言った。
 しかし、ヒロタカは、「疲れた」と思っていた。
 すると、「ラブホテル月夜の光」まで来ていた。
 志帆は、いつも使う手を実行した。
「ねえ、ヒロタカ」
「何?」
「ここ、ラブホテルだよ」
 と志帆は、ヒロタカに言った。
 ヒロタカは、思わず、志帆の顔をまじまじと見た。
 いかん。そう思いながら、さっきまでの雑談は何だったのだろう、と思った。
「今日は、ここに泊まろう」
 と志帆は、ヒロタカに言った。
 そして、志帆は、そのままヒロタカに、強引にキスをして、そのまま既成事実を作った。
 それで、ヒロタカも、興味がないわけではなく、しばらくご無沙汰していたから、もう、身体が火照てきて、喉がカラカラになってきた。
 そのままヒロタカも、つい志帆の身体に興味がわき、部屋に行くと、志帆は、白色の下着にTバックだった。
 そして、二人は、そのまま逢瀬を楽しんで、そのまま明け方東京へ帰って行った。
 …
 ヒロタカも、志帆も、幼馴染については、甘酸っぱい思い出があった。
 ヒロタカは、暫くして、吉祥寺のうどん屋を辞めた。
 辞めて、堀之内から京急の終点・三崎口で、うどん屋を開いた。そして、何と嫁は、志帆だった。そして、「うどん屋New World Sing」だった。
 うどん屋をしながら、そこには、音楽のスペースがある変わったお店だった。だが、この辺りのコミュニティにもなっていた。
 そして、志帆には、子供が生まれていた。
 そして、志帆は、週に一回ピアノを習っていた。
 子供は、娘で、萌々香と言った。
 萌々香は、よく歌っていた。萌々香は、「将来は、ピアノの先生になりたい」とか「蕎麦屋さんで働きたい」と言っていた。
 近所の人たちが、集まる小さな音楽コミュニティを兼ねたうどん屋になっていた。志帆は、いきものがかり『気まぐれロマンティック』を弾いていた。彼らは、小さいながら、笑って生きていたたくましく。
 店長のヒロタカも、大人になって親の顔になったが、少しだけ、微笑んでいた。<完>
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